31:「レンタルビジネスを探る」

こんにちは、いかがお過ごしでしょうか?

 

今日は将来大化けの可能性がある業態として個人的に注目している洋服レンタルです。

我々の業界のほとんどの方は服を販売する側にいると思うのですが、消費者の立場に

立ってみて、こういう時に、この場面で服が借りれたらな〜と思うことはありますで

しょうか?

 

例えば大荷物を持って移動しなければいけない時、シルエットのトレンドが変わった

時、合う喪服がないシーズンの時、パーティーでコスプレする時、持ってない色目を

着たくなった時。。自分で思い当たるのは20代ですかね、お金もなくて服も揃えられ

ない上に何を選べば良いかわからない頃がありました。

ビジネスモデル

代表例として「レント・ザ・ランウエイ」

1着30ドル、3着までを98ドル、150ドルで4着単位のレンタルを繰り返せる3コース。

2009年創業、事によると売り上げが100億円に乗ったとあります。2番手のライバル

ヌーりーが54億円の規模。ホテルとの取り組みを始めたとあります、とりあえずリゾー

ト立地のホテル。着るものを買い込まなくても、滞在した時だけ利用できるというもの

で、顧客の生活シーンの中により入り込んで行きたいという戦略です。

 

このサービスが消費者に受け入れられたとする証拠は会員数でなんと900万人です。日本の

エアークローゼット が22万人ですから圧倒的に受け入れられていることがわかります。

時価総額も10億ドルを超えユニコーン企業(スタートアップからの到達率1%)となりま

した。それだけ将来性があるとみられているのですね。

 

海外はパーティ文化があるのでそういう時のドレスなど一定の需要があります。日本でそ

ういう特別な時というのは限られてます。その国で事業を軌道に乗せるにはそういう(ど

うしても服の種類が必要になる)”時”か”場面”を想定し、顧客を囲い込む必要があります。

 

2009年スタートですからSNSの成長期と重なるので時間をかけてレントザランウエイは上

位顧客を確保したのでしょう。小売業にとってアメリカの現象は鏡写しのように日本でも

実現しているので今後の動向から目が離せません。

 

動画:旗艦店OPENの経済ニュース 3分20秒

動画:物流施設の様子 3分 こちらの方が見ていいて楽しい

 

国内勢の黒字化は?

国内ではストライプインターナショナルとエアークローゼットが2015年に開始しました。

今年になりストライプのメチャカリがいち早く黒字化のニュースが発表されサプライズ

でした。しかも会員数2万人で!エアクロは昨年時で約9億の赤字、黒字化の手応えはあ

るというような話です。

 

図らずしも、メチャカリ創設の石川社長が、自社に関するニュースに対してコメントをし

てます(ニュースピックス)、記事でなくてコメント(検索できず)に書いてありました

。やってみてわかった女性の服の買い替え需要が3回あるとおっしゃってます。

 

  1. 18歳:高校生から大学生への変化。
  2. 22歳:大学生からOLへの変化。
  3. 32歳:結婚して第一子。生活の中に「倹約」という概念が入ってくる。

 

確かにこのタイミングで、ワードローブの中が変化しますね。買い揃えたり、また自分

に似合うかという意味でアドバイスを欲しい人も出てくるでしょう。年齢的には中価格

以下になるのかな?と思いますが、そこはストライプさんが得意なゾーンなので問題なし

ですね。

 

3年で8億投資して黒字化ということですから新規事業としては今のご時世では立派です。

外野席からの立場としては、プラットフォームを作ったのは素晴らしいです。物販とは

違った活用の幅が広がります。社長がマーケティング得意な会社は機動力が違いますね。

 

黒字化のポイントは、推測ですが上記3回の顧客の溜まり場(魚影の濃いポイント)を

見つけられたこと、新品を貸して回収した品を中古品として販売する仕組みを作ったこ

とだと思います。

 

個人の勝手な推測ですが、月額5000円で服3枚レンタルとした場合、月額5000円で商品

の仕入れとスタイリング代、その他経費を引いて利益を出そうとするとかなりの薄利に

なると思います。また対象顧客、若年層の懐を考えるとレンタル費用の増額はしにくい。

 

となると、レンタルで利益を上げるには繰り返し同じ商材を貸し出して投資を回収する。

中古がいやという人には一定価格で販売をするにしても元が薄利なので10万人単位で会

員数を増やさないと黒字化しないのでしょう。

 

一方自社で生産した場合、商品原価が25%とすれば月6000円で元上代5000円ぐらいの

3枚なら回収できそうです。次に戻ってきた商品を二次流通に回すことで粗利が50%取

れてそこから経費を回収すると考えれば、レンタル業社の仕組みよりは会員数は少ない

段階で黒字化しそうです。

 

話を広げて考えると、ECの通販に皆が尻込みしているときにプラットフォームを作った

ZOZOの一人勝ちが第一の波すると、メチャカリは第二の波である二次流通プラットフォ

ーム合戦に参入とも言えるのではないかと思います。(車をレンタルで貸し出し、中古

になると新興国に売却するみたいな、2つの利益を合算して儲けるスキーム)

 

 

そうやって考えると、高価格帯顧客へ時間とスタイリングの悩みという2つの利便性を

与えるレンタルサービスと、ボリューム層への二次流通を組み合わせた2種類のビジネス

モデルありそうです。

 

国内勢の代表のエアクローゼットさんは寺田倉庫のベンチャービジネス募集に応募して

始まったビジネスで、発想のもとには倉庫作業の活用があります。物流業社のコストと

アパレルのコスト、それぞれの方向からコントロールすることで利益を出していこうとい

う事ですね。

 

ただ黒字化が遅れているのは二次流通二流しきれない、ブランド力がないからかもしれ

ません。

 

その他国内外のレンタル

■「CARITE」(カリテ)三越がやっているレンタルサービスです。消費者からはアドバイザ

ーがいて三越の信用力で安心できるサービスです。レントザランウエィもノードストローム

と提携してます。自社買取で販売リスクを負っていくか賃貸でフロアーを貸し出していくか

で揺れている百貨店には財産である顧客リストと販売員のスキルを活用できる良いサービス

ではないでしょうか。

■「Le tote  」サンフランシスコ発祥、伸びているloyd&taylerを買収して試着できる店舗を

手に入れて成長中です。借りた消費者は、箱詰めで返すのが面倒なので近所に回収BOXが

あると便利です。かってのレンタルビデオと同じですね。

■「TULER I」 ユーザー同士が貸し借りできるマッチングアプリ。貸した側借りた側それぞれ

が評価し合う。自分のワードローブがお金になります。

 

出かけるときに悩まない

私がメールマガジンを購読している勝間和代さんもエアークローゼットの愛用者です。

動画:7分 消費者側の利点をほぼ語ってくれてます


活動的な女性のイメージがあると思いますが、仕事をしている女性の立場で日頃から話

されている事は「日常的に上手にスラックを持つということ」です。スラックというの

は「ゆるみ・たわみ」という意味で、生活の中に一定のバッファーを持たないと上手く

生活が回らないということです。はたまた燃え尽きてしまいます。社長の立場だと時間が

ないというのはよくわかる話だと思います。

 

1日を健康に気分良く過ごすには上手にスラックをもつほうがかしこいという主張です。

スラックを作るには、こまかく時間を短縮させるより、まるごとなくすほうが良い。例え

ば「いつもランチの店は決めている。だって考えなくてもよいからね」という具合に。

 

業界人であれば服を選ぶ事が1日の最重要事項でありじっくり楽しんで選ぶという人も多

いかもしれないが、多分それは少数であり、一般的には「服を選ばない」「選ぶ時間絵を

無くす」という人が増えていると思います。そういう人たちからすればレンタルサービス

は便利である当然使うべきだという存在であり、その思考の裏にはスラックの概念がある

という事です。時間ミニマリストでも少し紹介しましたが、現代人がスラックを必要とす

るのは「やる事が多すぎる」からです。

 

 

アプリのスラックも有名だが、こちらはチームでチームでゆとりを確認確認有するものだ

自分の娘たちは社会人デビューから使うだろうから、こういう考え方はすんなり取り入

れる世代になると思います。

サブスクリプションの側面

個人情報は宝の山

サブスクリプションの記事でも書きましたが、定額制のメリットは顧客との長い関係を

構築できる事です。そこから多様な個人情報も入り、AIでレコメンデーションを出す事

で(それに対する反応で)より企業側は市場ニーズを学習することができます。

 

このような情報は、他のニーズへの応用も可能でしょうし、競合他社を誘い込む動機づ

けにもなります。そうなれば手数料収入が見込めます。サラリーマンなのに副業で不動

産経営のような副業的収入が入ることはこれから物を買わない時代には有利になります。

 

ベンチャー魂

というふうに妄想も入っていますが、レンタルビジネスが成功すれば夢も膨らみます。

アパレル会社はもっと参入しても良いと思いますが、先行した2社も10億程度の投資を

しています。アパレル会社の投資は2〜5店舗新規ブランドで様子を見て事業化する

パターンです。これは店舗売り上げや入店客数のように今までの経験を生かせる指標が

あります。

 

しかし、このようなITテック系の新事業に10億突っ込んで、店舗売り上げのような理解

できる指標も無いとなるとなかなか踏み切れないのでは無いかと思います。成功なのか

失敗の途中なのか判断つかないから怖いと思います。それだけに2社はベンチャー魂があ

るのだと思います、素晴らしいリーダーシップです。

 

日本人にレンタルは根付くのか

若年層〜主婦の悩みと時間がない人向けの需要はあるという手応えは出てきてます。

今後、これが大きなうねりになるかはトヨタのように車は売らずレンタルの裏側で黒子

のなるような考え方が浸透するかにかかってくると思います。

 

多様な定額制のサービスを私たちは使用しています。今は瞬間的に「オススメ」が出て

それを選択する事は浸透しています。その便利さからは離れられないでしょう。もう

少しすると日本人的なレンタルの活用方がSNSでシェアされて一気に広まるのではと

思います。

 

ただ、その一方で丁寧に自分で選んで物を大事にする、対面で購入する精神は揺るがな

いと思いますので、過剰に心配する必要はないと思います。当面は家賃が高くて時間が

無い人が利用するのだと思います。

 

今回は以上です

ではまた次回

 

 

 

 

 

 

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