96:「40代ローパフォマーと呼ばせるな!」

こんにちは、いかがお過ごしでしょうか?

 

前回の記事で、組織と人事評価について書いたので今回もその関係に

ついて取り上げて見たいと思います。

 

組織についてというよりも、これからの社会人生活をいかに生きるか

?というと少し大袈裟ですが、働き方や心の持ち方へのアドバイスと

思って下さい。

 

取り上げる動機としては自分が20代や30代の時に理解してなかった

事や見えてなかった事についてまとめてみたいからです。当時の自分

に語りかけるように。

 

 

前提として人事評価の話には正解はないと思ってます。時代と共に働

き方も変化します。基本的な考え方は理解した上で、いろんな考えを

参考にしつつ「良いな」と感じた時点でブラッシュアップして行くの

が良いのでないでしょうか?

 

現行の人事制度の欠点を挙げ連ねてますが、日夜良い人事制度策定に

苦労されている人事部の努力を貶すものではありません。私のキャリ

ア上での所感ですので、知らないところにもっと良い会社は多くある

でしょう。ましてや私自信がエリート街道を辿って来たわけでもあり

ません。その点差し引いて読んで頂けるとありがたいです。

 

 

 

 

では最初に私が感じる会社の評価制度を説明します。

Contents

自分の事は自分で理解し、目標を日常的に掲げる

雇う立場になれば見えてくる

まず大前提として、会社が従業員の評価を決めています。雇っている

のですから当たり前です。

 

通常5段階の評価があります。あなたはAだ、君はEだと採点したりし

ますが、その意味するところは今風に言うと「さしみ」と言われる基

準で説明しますと。。

 

  • A)刺身:自分で考えて行動し成果を出せる。
  • B)焼き魚:優秀、指示された事を的確に実行。
  • C)煮魚:普通、指示された事はするが成果は期待できない。
  • D)魚肉ソーセージ:能力が低く、指示されても上手くできない。
  • E)魚の骨:能力の意欲もなく存在意義がない。

 

酷い表現ですよね?せっかく働いてるのにソーセージと呼ばれるとは

残念。。

 

人減らし、中性子爆弾(建物は残るが人影は消える)のあだ名で有名

だったGEのジャック・ウェルチの評価分けは

  1. 20%:優秀、報酬や昇進
  2. 70%:普通、育成や指導
  3. 10%:劣る、解雇や配置転換

です。毎年、最下位10%はカットです、これがずっと続きます。

のっけから厳しい話が満載で恐縮ですww

 

これらは会社の入ってからの評価分けの現実ですが、会社は入る前から

良い人材が手元に残るように工夫しています。

 

前回も書きましたが、戦後日本的採用スタイルはより多くの候補者を集

めそこから経験を積ませ幹部を選抜していくやり方でした。能力を見極

めるのも時間を掛けました。能力主義と呼ばれます。

 

(高度成長期には多くの会社が成長期であり、そう言う余裕もありまし

た、また理想も含まれていました。何より性善説で良さを見出そうとい

うスタイルです。)

 

採用にあたって人事部の仕事はまず応募数という母数を集めるのが仕事

です。砂金を集めるための川底の土砂○トン集めるのと同じです。母数

を確保することは最終的に良い人材を得る確率に繋がるからです。

 

 

こうして能力主義は戦後から関西を中心に採用されていました。若いう

ちは給料が少なく、後半役が付くにつれ増えていきます。

 

退職金も毎月の給与から天引きされて最終渡されるので、給与を人質に

されてると言う言い方をすればそうなります。同じく年功序列は批判さ

れますが、中期的に能力を見出していく仕組みなので年功で固まってし

まうのは別問題とも言えます。

 

能力主義の類似型には職人型の給与形態があります。一丁前になってこ

そ職人と言えるわけで丁稚と言われる見習いには給与や休みは十分に与

えられません。技や技術を学ぶことが将来の報酬に繋がるので、その機

会を与えてもらってるわけです。

 

職人型や能力主義は中期的人材発掘なので、さほど目的なしに社会に出

ても仕事をしながら自分の得意探しや、出世を気にしなければやりがい

探しもできました。その上福利厚生や退職金で最低の保証はありました。

 

この様な人事における中期的視点を短期視点の成果主義に変える必要が

出てきたのは00年以降の事です。理由は国内でなく世界で競争する世

界(フラット化)が起きたからです。生き残るには変わらざるを得なか

ったのです。

 

成果主義では「さしみ」や中性子爆弾系の評価判断となり、それは短期

的な成果を(会社の短期ゴール)を完全に優先するものです。個人も白

黒はっきり評価されます。

 

こう言う変化は時系列で説明されるわけではないので、それぞれ社会に

出る時期も違うので理解するのが難しい事になっています。

 

会社が求めるものや自分がしたいことが短期的な評価で満足するのか?

中期的な心構えが大事なのか?しかも2択ではなく折衷するする必要が

あるのか分からないからです。

 

現実には、成果主義の悪影響もあるので折衷案になっている会社も多い

と思います。

 

例えばこういう働き方をすれば課長になれる「絶対評価」基準が示され

ていたとしても、実情は候補者のグループに入った上で社内競争に勝て

ればと能力主義的な判断がローカルルールが存在したりします。

 

しかも会社に財務的余裕があれば役職につける「相対評価+時と場合に

よる」と注釈がついたりします。

 

業務分掌や評価基準書などが揃っていても、明確な数値責任がはっきり

してる職種ではないと、自分への評価コメントに能力主義的な上を敬え

とか、技を盗めの様な職人的な「もっと頑張れ」論調が入ってきたりし

ます。

 

また成果主義の決定的な欠陥である「他者や他部署への協力」は評価対

象に含まれなかったり、中期的な育成や目標が取り上げられない事があ

ります。

 

個別評価の採点は社内平均値が高いのに、会社全体の成績が上がらない。

それは個別最適のみ求め全体最適になってないからだ、とは会社の不調

を扱う議論でよく聞く話です。

 

さて、ではこう言う評価制度の中でどこから自分の働き方を考えていけ

ば良いのでしょうか?

 

身も蓋もない回答で申し訳ありませんが、答えは評価を気にするなです。

どうしても欠陥が含まれるシステムの人事評価に生き方を合わせる(完

璧を求める)よりも自分の描くゴールを持ちなさいと言うのが私の考え

です。(この考えが正しいというつもりもないので、参考になる部分だ

け取り入れてください)

 

(気にするなと言ってますが、無視しろ!という意味ではありません。

真摯に指示を受け止め、自分の考えで目標設定の努力は重ねるべきで

す。どういう方法を選ぶにせよ、全力で事にあたる経験がなければ小手

先の知恵を得てもその先には繋がらないでしょうから。)

 

人事制度も人事部が頑張って時代対応すべく改良されますが、それはあ

くまで後追いの改善なので、現場では不満が溜まるでしょう。

 

(人事担当役員が上位にいないと会社の中長期計画に大きな戦略変更が

出てきて、それが揉まれて実行フェーズに至ってそれから人事に伝わる

ようなタイムラグがあったりします。後追いになるのは担当役員のスタ

ンスによるところも大きいです)

 

人事評価とはそう言うものだ、雇う側の事情があるのですから、その欠

点をあげつらう事に一生懸命になるよりも、もっと視野を大きく自分の

人生を考えましょう!と言う事をまずお伝えします。

 

注)最近よく耳にする「ジョブ型」とは

「職務内容を明確にした上で、最適な人材を充てる欧米型の雇用形態。
終身雇用を前提に社員がさまざまなポストに就く日本のメンバーシップ型
とは異なり、ポストに必要な能力を記載した「職務定義書」(ジョブディ
スクリプション)を示し、労働時間ではなく成果で評価する。

職務遂行の能力が足りないと判断されれば欧米では解雇もあり得る。」
〜日経の解説記事より

ジョブ型の言葉を発案した濱口圭一郎氏の著書「ジョブ型雇用社会とは
何か」によれば、「職務定義書〜」の部分はメンバーシップ型の意味合
いであるし、日本では両方の定義が混在して使われている。

専門性のあるジョブに対する報酬が決められていて、その人の能力など
は査定されない。出来たか、出来なかったかの2つの判定しかない。

そういう評価の対象者は幹部クラスに限定され、平社員までジョブ型で
評価されるべきでは無いと述べています。

私の解釈ですが、伝統的な能力主義とトレンドの成果主義が合体し、思
惑で使われているという事なのでしょう。

 

 

 

自分のゴールはどこなのか?

今は野球の季節ですが、メジャーリーグの採用は(ドラフト)は1チー

ム50人ぐらい指名します。日本は多くて10名ほどです。(日本は事

前観察を徹底して採用自体を絞り込みます)

 

メジャーは毎年50人指名して、キャンプに招待する選手候補もいて1

軍候補の母数は膨らみます。その受け皿として2軍3軍と言う仕組みも

あります。そこで競争の環境で本当のテストを行うわけです。

 

求める人材のレベルが高いほど激しい競争を前提としてます。結局テス

トして見ないと実力は判らないからです。

 

自分がメジャーリーグに挑戦しているのであれば、そもそも競争ありき

とわかっているでしょうから、キャンプに招待されたぐらいで浮かれて

ないでしょう。逆に気合いを入れるはずです。「ここから勝負だ」と。

 

自分が2軍にも上がれないならば、ソーセージと呼ばれようが違うポジ

ションへの転向話も(その方が自分の才能が活かせるかも。。)と前向

きに捉えることも出来るでしょう。

 

何が言いたいかというと、会社に入った事をゴールと捉えずに成果を出

すトップ20%に入ることをメジャーリーグの目標と理解していれば、自

ずと意識は変わるはずだと言う事です。

 

競争を前提に、入社がゴールでは無いとイメージ出来ていれば、それ相

応の努力(長所を伸ばすか弱点の補強をするか)の上で、人事評価を受

けるでしょう。

 

その結果が焼き魚なのかソーセージと言われるかはわかりませんが、

魚の骨と呼ばれる事はないと思います。工夫と努力があれば自己肯定

が増すので侮蔑的な呼称も激しい競走の上での客観的なな評価と受け

止められるのではないでしょうか?

 

ですから人事部の面接枠に残れた、新卒採用内定もらえたをゴールに

しているととんでもない勘違いを自分にもたらすでしょう。一旦受け

身になると思考停止になり、「競争させられている」と言う被害妄想

の下地になると思います。

 

入社3年目の自分は、2軍に燻っているのか?それとも自他ともに認め

られる努力の上に1軍に這い上がってる状態なのか理解できてるでしょ

うか?

 

かつての私はそうでした。まるでわかってませんでした。会社が最後ま

で面倒見てくれる、言われた通りにすれば良いと考えていました。

 

国内の中小企業であれば、採用できる人事枠も限られてるのでほしい人

材が営業なら営業向の資質を想定してそれに近い人材を選んでると思い

ます。

 

その営業候補で自分が採用されたからと言って必ずしも営業の才能があ

るかはわからないでしょう?すでに営業歴3年の方がこのブログを読ん

でくださってるとして、自分に才能を感じますか?

 

自分の周りや会社の中だけを見ていると「何と」競争すれば良いのか

「どういう」工夫を取り入れれば良いのか見えて来ません。採用され

ても安心せず自分の視座を上げてモチベーションを維持する。これが

難しいのです。

 

モチベーションが低い日常を送っていると、ジャック・ウェルチの足

切りの評価を突然告げられると、まるで自分が冤罪でギロチンに掛け

られる様に見えてしまうでしょう。

 

「こんなに頑張ってる自分になんとひどい仕打ち!」

 

会社の存在は誰が評価しているのか?

自分が販売している服は必要かどうかは消費者が決めます。会社の

成長は市場からの評価で決まります。この様に決める基準は市場に

あるのですから都度変化します。

 

明白に会社の存続自体も消費者が決めているのです。消費者の意向

を無視した商品を作り続けていたとすれば売上不振に陥ります。

 

もし自分が冷蔵庫の会社に入社してたとして、入社後徐々に人口が減

り冷蔵庫を買う人が減ればやがて冷蔵庫の会社は無くなるか、これか

ら人口が増える発展途上国に会社ごと売却されるでしょう。

 

会社に評価されてる様で、会社も消費者から評価されています。もっと

頑張れと言われてるのは同じなのです。

 

もし自分がずっと今の会社で働きたければ、その保証を確実にするに

は自分の働きで会社を支えないといけません。

 

自分が会社を支えている、評価してるのは消費者である。その構図を

常に頭の中に置いていなければなりません。

 

求められる能力や期待されるスキルは時代環境で変化します。例えば

会社の創業期には手が足りませんからあらゆる仕事を手伝って欲しい

と言われるでしょう。

 

会社の成長期にはとにかく行動力・スピードだと、成熟期に入れば生

産性向上につながる専門性を求められるかもしれません。

 

多くの会社が成熟期に入った今は、生産性を上げるための兼務が必

要です。店頭なら隙間時間にSNS対応する事を求められるでしょう。

 

以前なら店頭だけで種まき〜刈り取りという流れがありましたが、

今ではどこが種まきで、刈り取りが店頭なのかECなのかは顧客が

選びます。

 

そうやって生産性を上げる時代なのに、「店頭業務にSNS業務がプラ

スオンだからもっと給与を下さい」と足し算で考えるとおかしな事に

なります。

 

生産性を上げたら配分が増えるのです。生産性のあげ方が時代で変化

すると考えましょう。

 

このように入った会社の置かれた環境や、時代性に影響されるので各

自で自分への期待とニーズを考える必要があります。

 

入社した時にはなかなか見えませんが、そう言う変化の環境の中で(

才能があるだろうという)見込みで採用されたわけで、そこから実力

を出すか出さないかは自分次第なのです。

 

「期待の大型新人」と呼ばれ期待値と現実のGAPを最初に知るべきは

自分なのです。

 

それが上司に評価されて初めて自分の能力値を知るから評価が低い事

に驚いたり憤りを感じるのです。

 

もし現時点で最悪の評価を受けていたとしても一旦受け入れよう

多少なりとも頑張っていて、それで最悪の評価を受けるとショックが

襲う事でしょう。その場合は受け身を学びましょう、ショックがやわ

らぎます。

 

キューブラー・ロスの死の受容過程

  1. 否認:受け入れられない、疑い(あの人の言う事は間違い)
  2. 怒り:どうして自分が。。酷すぎる!!
  3. 取引:何とかならないか、何か方法が、もう一度チャンスを
  4. 抑うつ:喪失感、放心、何も手につかない
  5. 受容:不条理を運命として受け入れた途端、安らぎ

 

評価にどんなショックを受けようが、受容の段階までいけば何かが

見えてきます。

  • いま失敗に気づけたのはラッキーだ
  • 大きな敗北には得難い学びがある
  • 苦しい時も家族や支えてくれる大事な人がいる事に気付いた などなど

偉大な経営者の語録を見れば沢山の立ち直りのコメントを見つけられ

ます。IPS細胞開発者の山中教授の座右の銘も「人生万事塞翁が馬」で

す。

 

ですので、人事評価でつまづいても命まで取られる訳ではないので、

評価以前に、ここに至るまで気付きが遅れた自分の視野の狭さを嘆く

べきです。

 

会社員で生きて行くなら、他者の評価を受け入れる謙虚さと自分が会

社を支えその存在を逆に保証しているという自己肯定感は同時に持つ

べきです。そのバランスが大事です。

 

「やる気」が出れば自分は無敵だ!

自分中心に地面は動かないと思っていると、こういう環境変化に付い

ていけなくなります。天動説で理解できれば自分に求められてる行動

もわかるキッカケになるでしょう。消費者や世の中を見て自分に磨き

をかける必要があるのです。

 

野球も進化してるのは大谷さん見てればわかりますよね。世界のトッ

プと言われても毎年柔軟な思考で新たな練習方法を取り入れてます。

 

会社の評価は野球のコーチの助言です。大谷さんの様な1流は目標

意識が先にあった上でコーチの助言を聞くでしょう。自分の尺度が

ない上にコーチの助言待ちの姿勢ではないはずです。

 

やる気がでれば誰でも無敵です。自分の感情のお世話は自分でしま

しょう。

 

評価基準

参考までに代表的な評価基準を挙げておきます。

 

これらは大事な事柄が含まれているのですが、ポジション別に具体的

に噛み砕いて表記するのは難しく、できて当たり前と言われると何も

言い返せなくなります。

 

理想論に傾きがちで上司と部下で有意義な議論がしにくいのです。

人事基準が理想的でも使い方一つで最悪になるので人事は難しいの

だと思います。

 

制度と会社風土と運用トレーニングの3つが揃わないと理想的には

ならないでしょう。これに柔軟な成果配分と安定して原資が稼げる

経営戦略があって初めて「頑張ったら頑張っただけ貰える」環境に

なると思います。理想を成立させるのは結構難しいです。

 

そういう難しい制度が成立するように従業員として支えてるという

風に、参加者としての視点で見る方が勉強にもなるし得るものが多

いと私は思います。

 

代表的評価基準
  • 生産性と業績: 従業員の生産性と業績は、会社にとって重要な評価基準です。生産性は、仕事の質と量、タスクの効率性に関連しています。従業員が目標を達成し、業績向上に貢献するかどうかを評価します。
  • 職務遂行能力とスキル: 従業員が持つ職務遂行能力とスキルも評価されます。それぞれの役割において必要な能力や知識を持ち、仕事を適切に遂行できるかどうかを見極めます。スキルの継続的な向上と成長も評価される要素です。
  • チームワークと協調性: 従業員がチームワークを発揮し、他のメンバーや部署との協調性を持って働けるかどうかも評価の対象です。円滑なコミュニケーションや相互支援、共同作業による成果への貢献が重要です。
  • 責任感と自己管理能力: 従業員が仕事に対して責任感を持ち、自己管理能力を発揮できるかどうかも評価されます。納期の遵守、課題の優先順位付け、効果的な時間管理など、自己責任を持って業務に取り組む姿勢が重視されます。
  • 創造性とイノベーション: 従業員が創造性とイノベーションの意識を持ち、新しいアイデアや改善提案を積極的に出すことも評価される要素です。新たな視点やアプローチにより、会社の成長や競争力を向上させる可能性を評価します。

 

人生が長くなっている事実に対応する

社会変化への対応のために組織が揺れ動く

最近の雇用関係のニュースを見ていると、人口動態的に20代が足りな

い、40〜50代はもう十分と言われてます。

 

上記のように消費者やマーケットに合わせて会社は変化する必要があ

ります。

 

数千人単位でシステムエンジニアを抱える企業は大胆なリストラでニュ

ースになっています。40歳以上の早期退職を募集し、一方でスキルの

ある20代には1000万の年収を提供するというものです。

 

これは50代が00年当時中心となって提供していた全社管理プログラム

の様な売上の柱だった顧客のシステム投資開発が役目を終えたからで

す。

 

会社は新たなニーズに応えてSaaSの様なサービスメニューを開発する

必要に迫られたので、黒字のうちに従業員を入れ替えようとする意図

があると聞きます。

 

会社とすればここまで世の中が急変しなければ、今のままの製品で時

代対応できればこんなリストラをする必要は無かったのでしょう。

 

スポーツマンの雇用と同じになってきている

ここまで社会と雇用の関係を見てみると、学生時代でつちかった努力

と才能を青田買いし、入社後能力に加速をつけさせる様なシステムは

スポーツの世界に類似していると思います。

 

スポーツの世界はまず基礎が大事です。体づくりをした上で種目別の

スキルを学びます。それとデメリットとして認識しなければいけない

のは選手生命に限りがあると言うことです。

 

学んだ技術や経験が蓄積さてたとしても、肝心の運動能力が衰えると

現役ではいられません。それが今の働き方に似ていると言われるので

す。

 

そこで、そのスキルの寿命というデメリットへの対処法を紹介します。

 

 

シーソーカップル、ペア選定が大事になる時代

下記の話、詳しく知りたい方はリンダ・グラットンさんの著書をお勧

めしますが、彼女がインタビューに応えていた中で”シーソーカップル”

という表現がありましたので紹介します。

 

 

シーソーカップル

◉3〜4年集中的に学ぶ時期を作り、その知識で20年労働する

◉20代から40代、40代から60代、60代から80代の3タームで

学び直し、次の20年に備える。

◉学びの期間の収入はパートナーに頼る。学び中の方が家事と勉

強を家でする。

◉パートナーと学びの期間をずらす事で無収入期間をなくし、シー

ソーを成立させる。

 

これは先ほどのスポーツマン型のトレーニングを行い、選手寿命の中で

高いパフォーマンスを出すのと同じ発想です。

3回転職するが、その手前で集中的に時代のニーズにあったスキルを加

えて行くわけです。

 

例えば1回目の就職が選手として社会に出て、学び直しでコーチになり、

また学び直しで運営会社に転職の様な事です。

 

普通と言えば普通ですが、多くの人はそういう視点があるとは教わるこ

とはなかったと思います。1回で長く保たせる事を考えていたと思いま

す。

 

スキルが通用する時間が短くなり、一方で健康寿命は伸びていくので

こう言う方法で現役生活を長くする必要があります。

 

人生の3回変化のチャンスがあると考えれば、自分は冷蔵庫を作る職人

なので冷蔵庫の需要が無くなって仕舞えば社会から消えて行くしかない

などと考えることはないでしょう。(政府の補助金で冷蔵庫会社を生き

残させろ!とデモに参加する発想にもならないでしょう)

 

長々書いてきましたが、今自分が40代だとしても就職前の20代だとし

ても上記を参考にして貰えば何かしら手がかりがあると思います。

 

まだ40代だとしてもあと40年は働くのです。やり直しには遅くありま

せん。

 

しかし、時間軸が長くなるのでしっかりした中期目標が必要になります

。会社では短期評価されますので、自分の中で短期と中期の目標を並列

して描く事が大事です。

 

(旧世代は10年ぐらいの時間軸で進路を考えますが、Z世代は3年程度

の時間軸だそうです。政府の退職金への課税変更も転職しやすい環境を

作るためだそうですが、ベストな職場を狙うよりもよりベターな職場に

移っていく方がこれからの働き方としては現実的だと思います。)

 

DXに沿う人材になる

今も昔も人的生産性

できれば会計は勉強して、PLとBSで自分の人生のフローとストック

(利益と資産)を確認しましょう。儲かってなければ戦略が悪いんで

すから見直しましょう。

 

生産性は自分の時給のです。話が長くなるので割愛しますが、自分の

額面給与の時給を知ることで自分の価値がわかります。

 

フローを出せば見合う時給になれます。

 

会社もそういうことをしながら生き残ってのですから、仕事にも役立

ちます。

 

AIも全部受け入れよう

社会変化は全て肯定しましょう。その中で生きてるんですから。プロ

スポーツはファンありきですから、人気が出るようにメジャーリーグ

でもルール変更は頻繁です。

 

プレイヤーはその中ルールでプレーするだけです。

 

チームワークが大事だが数値化できない

会社にいれば全て個人評価です。プロの査定や評価も同じであらゆる

計測機器で数値評価されます。「スピードが遅くなった。。」とか

 

しかし、集団スポーツで大事なのはチームワークである事は明白です。

またリーダシップも試合の中では重要です。選手であればよくわかる

事です。

 

しかし、それらは現在の会社員生活では評価されにくい事です。会社

経営の緊急時には人徳のかけらもない人も社長の右腕として使われた

りします。確かに役立つのは人情より能力です。

 

もし、皆様がそれでも他人に尽くす姿勢や誠実さは必要だという信条

をお持ちならこう言う考え方はどうでしょうか。

 

プロスポーツであれば球団の査定以外にも違う評価があります。

選手同士が選ぶベストプレイヤーやファン投票によるオールスター、

新聞記者が選ぶ賞もあります。

 

現実世界で皆さんの働きぶりを評価してくれる制度はなかなかありま

せんが、顧客や関係者、同僚からの「感謝」の気持ちは必ず存在しま

す。

 

それらは誠意に裏付けされた人脈と呼ばれるものだったり、店舗に届

くサンキューカードだったりします。

 

これらは、数値化できないという理由で短期的評価には反映されにく

いものです。

 

考え方としては、自分でそういう評価制度があると思ってしまえば良

いのです。私は出張の手土産を「ゴールドグラブ賞」とか勝手に名付

けて経理や総務の人に渡してました。

 

軍隊の勲章も似た側面があります、給与待遇だけでは表せない感情や

評価が職種によって存在します。

 

会社のポストに恵まれず、いろんな事情でやりたい仕事につけないま

まの会社員人生だったとしても、顧客からもらった見えない勲章をも

らったお父さんであれば家族は誇らしく思うでしょう。

 

人から感謝される人徳は蓄積されて消えることがありません。中期で

貯まるポイントです。2回目、3回目の異動や転職で生きてくるでし

ょう。

 

自己肯定を失うと失速する、内面を馬のように扱う(息を合わせる)

最後に若い人が読んでいただけてるとして、一つだけアドバイスを。

人生長丁場です、しかも10年単位で坂道ダッシュの様な過酷なトレ

ーニングも必要になってきます。

 

大事になるのは精神状態だと思います。出来ないうちは(それでもト

ライしてる姿勢を)十分でない時も(もう少しだと)自己肯定を続け

る事です。

 

ですから肯定してくれる家庭や仲間は大事です。定期的に会って褒め

合う認めあう場(食卓や会合)は大事にしましょう。

 

馬を乗りこなすように、徐々に感情の起伏を慣らしていく。自分自身

と呼吸を合わせていく。そういう習慣は大事と思いますのでおすすめ

します。

 

9000文字の長文になってしまいましたが、仕方がない。

私のこのブログもアウトプットです。お互いにアウトプットを評価し

あって業界のオールスターに出てみたいですね。

 

ではまた次回

 

 

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