32:「3分で出来るブランディング」前編

こんにちは、いかがお過ごしでしょうか?

 

本日のテーマはブランド作り、ブランディングです。しかも最短で行いたい!という方

向けです。自分の店や、会社の事業、はたまた個人名がブンランドとして成立するのか

を仮組み出来ると便利ですよね、そういう意図でご紹介します。

 

ブランドの難しさは2種類あります。まずは0から1のスタート段階の難しさと1から

10への成長維持過程の難しさです。

1、市場での認知:まずブレイクするには一定の人数に知られなければいけません。

2、認知の継続 :情報過多の市場ではデビューしたブランドは初雪の様に、あっという間

溶けて忘れ去られてしまいます。認知を持続するに仕組みが必要です。

 

今回は3部作で前編でブランドスタート、中編でブランドを持続させるチーム作りについて

、後編で個人的に携わった実例について説明したいと思います。

 

3分で出来るブランディング

何を持って消費者に記憶してもらうか

ブランドの切り口はいろいろあると思います、例えばサービスなのか物なのか?物ならば

商品名なのかレーベル名がブランドなのか、サービスならば販売員のサービスがブランド

なのかカリスマ経営者の方針や理念がブランドなのか、会社名や店名がブランドの場合、

またはバイヤーや料理人がブランドの場合など消費者の立場からブランドを思い起こすと

様々ですね。

 

つまり、ブランドを記憶してもらうために幾つかの着目点を消費者に与える必要がありま

す。ブランドにシンプルで強烈な着目点があるならば1つでも十分です。

 

 

結論を先に言うと、みなさまが3分でブランディングを考えるために、着目点を3つのカ

テゴリーに区別して見ました。

(*この4条件は可視化屋の知見ですので、お使いの際は”引用”の表示をお願いします。)

ブランド化4条件
1、出自・歴史
2、産地・原料・理念
3、デザイン・縫製等生産プロセス・オペレーション
4、お墨付き
        copyright 2020「 kasikaya」

4つの条件の意図

条件は4つ挙げてますが、4つ目は証人がいるのか?推薦人がいるのか?という事です

から実質条件は1〜3の3つです。

 

ブランドの語源は家畜に押した焼印ですから、何かを聞いたら真っ先にその「ブランド

(人・店名・製品・品質・サービスなど)を思い浮かべる。その思い浮かべた物のイメー

ジは他のものと違うとハッキリ言えることが必要です。

 

はっきりした違いが心に浮かぶ事で消費者はなぜそれが私のお気に入りなのかを他者に

説明することができます。そういうイメージがあるだけでは口コミにはなりません。で

すから「なぜ」というポイントをしっかりイメージしてもらう事が必要です。そのために

はストーリーを用いる事でイメージしやすくしてあげるのがコツになります。

 

できれば3つのポイントで、ストーリーを持って消費者に語りかける事が重要です。

3つに絞るのはそれ以上の情報は頭に入らないからです。3つのポイントの組み替えや

力点を置く比率は売り込みたい物が人なのか商品なのか、アイテムやカテゴリーや価格

帯の違いは出てきます。

 

例えば1つのメインストーリーと2つのサブストーリーでも大丈夫です。消費者が自ら

その気になってもらわないと最初から頭に入ってこないでしょう。しかし3つのストー

リーが絡み合って魅力を増すならば、ブランドイメージは楽しく記憶される事でしょう。

 

ただ、価格に関しては高価格帯をまずは想定して見てください。中価格帯以下は、まず高

価格で組み立てたものを”薄める”ステップで考えるのが良いと思います。うまく薄めれば

「ハイボール」の様な別の商品になる可能性があります。。。

 

この3つの条件でみなさまのお店や事業は語れませんか?情熱的に語れるか、どの程度の

リアリティがあるのか?そのこだわりに消費者は喜ぶのか?とチェックしていくと今の想

定に無理があるのか、どの様な魅力が足りないのかも見えて来るかも知れません。

 

1、出自・歴史

競争のポイントが人にある場合

出自という事で、由来というストーリーを整理します。店であれば創業者、オーナーが

どういう思いで店を出したのか?もしレストランであれば店名で語るのか、パリで修行

した料理長にスポットを当てるのか。皆様のお店ではそれらはストーリーになるでしょ

うか?

 

○○県にあるセレクトショップとして有名になりたいなら、特定のブランドを扱ってい

るというのが競争力なのか、こういう空気感という内装に想いが詰まっているのか、ま

たは”この人”が仕入れてるというのが売りなのか?もしそうならば店名も「バイヤー○

○の店」でも良いわけで、ストーリーが存在するならば競争ポイントはハッキリしてき

ます。

 

メーカーであれば、デザイナーやディレクターになります。特にメンズの場合と違い「

歴史」という様なカテゴリーはレディースにはないので、売りはどうしてもデザイナーか

ディレクターになります。もしくは空想のデザイナーを設定してしまう手も裏技であり

ます。

 

人に設定した場合、その人がどんな価値観を持っているかが重要になります。どんな服

を着てきたのか、今のスタイルは?何に興味があるのか?インスピレーションは何から

得るか?プライベートの時間の使い方。。。など、消費者からすれば知らない人なので

イメージに肉付けが必要です。これらはSNSでの訴求ポイントにもなります。

 

まったく知らない人をブランドの顔とアピールされても消費者としては受け入れられない

ので、新顔なら新顔なりに消費者が身近に感じるポイントで我慢強く伝える必要がありま

す。うまく伝われば、イメージは膨らんでいきます、ぺちゃんこなパンケーキよりふっく

ら膨らんだ方が美味しいそうですよね。そういう膨らませる情報をSNSで出す必要があり、

数を出せば良いわけじゃないという点です。

 

例えば、あるデザイナーが野外フェスが好きで、好きが高じてTシャツを作り、期間限定で

販売する様なサブストーリーがファンを喜ばせていったりします。メインストーリーがあれ

ばサブストーリーも生まれるのであって、逆ではありません。その場の思いつきキャンペ

ーンで心に響くストーリーは生まれないでしょう。

 

競争のポイントを「歴史」に当てる

これはアイテムに歴史がある様な場合。レインコートの歴史、ミニタリーから発展した

のか、英国の様な天候・風土によるものなのか、高級カバンの様に貴族の旅や馬具の扱

いが起点であるという様な歴史や風土のプロセスがストーリーになります。メンズの場合

は王道的な要素です。

 

2、産地・原料・理念

特に高額品をねら場合は、アイテムは絞った方が良いと思います。そこまでの拘ったとい

う品質のポイントを成立させるのに洋服全般という訳にはいかない。ハイブランドの服は

その時々の旬なデザイナーとのコラボに近い形で「人」に焦点を当てていると思います。私

が過去にメーカーさんと組んでブランド化をした場合は、メーカーの最も競争力があるポイ

ントに絞って提案をしています。

 

メーカーさんの特徴を見させていただく場合には、「どこで作っているのか」「どういう

原料を使っているのか」に注目しています。これがあればストーリーは作りやすい。オール

デンがコードバンを使っているという様な話が典型的です。もしないという場合は工場と原

料に頼らない”何か”があるというストーリーで考えることになります。中国製の多いブランド

は多くあります。

 

サービスが競争力になる場合は、その原点は「理念」になると思います。良いサービス

が語られる代表例として必ず出てくるリッツ・カールトンの理念、ウォルト・ディズニー

の想い、サウスウエスト航空の型破りなサービス理念などは「ストーリー」の形で我々

は共感を持って理解しています。

 

 

3、縫製・生産・オペレーション

このカテゴリーも競争力ではよく語られるポイントです。職人型の生産背景があるブラ

ンドは強調します。これだけの手間をかけている、どの職人が担当したのかも履歴で残

っているなど、全て消費者のために行われているというストーリーになります。マッキン

トッシュのゴム引きのコートは職人が指で接着剤を使って作り上げているなどです。

 

サービスの場合は理念を現場で活かすオペレーション、仕組みがストーリーになります。

マクドナルド大学や、スタバのエプロンの色で従業員の成熟度がわかったり、教育のプロ

セスもよく使われます。

 

4、お墨付きがある

ここまでの3つはブランド自体が持っているストーリーで、4つ目の条件はその道の目利

きが認めているということです。例えばサントリーのプレミアムモルツを独断で分析させて

いただくと。

1、出自:府中市の武蔵野ビール工場で山本隆三氏開発による限定品

2、素材:麦芽100%、天然水、チェコ・ザーツ産ファインアロマホップ

3、生産:神泡と呼ばれるきめ細かい泡

4、モンドセレクション最高金賞3年連続

 

特に4の「認定」イメージは、矢沢永吉が週末の久兵衛で「よく頑張った自分にご苦

労様」と言いたい時に飲むビールと、”とっておきの品”ということをイメージの被せで

表現しました。(モンドセレクションにケチつける向きもありますが、それまで他社は

使ってなかったんですから)

 

百貨店の苦境はよく取り上げられるニュースで、生き残る道は独自ブランドを作るしか

ないと言われます。しかしブランド4条件で考えていけば、百貨店の取り扱い品目には

歴史や素材の3条件に当てはまるものは多く可能性は大きいと思います。強いて言えば

ディレクターに有名な人が必要ですね。その方がワクワクします。

 

問題は4つ目の認知ですが、これは中立の場で承認される事が必要です。広告の延長で、

顧客の文化人や芸能人の推薦だけではフェアではありません。他人に推薦するという場

合は「身銭を切って試して感動した」という姿勢が欲しいです。

 

カタログ通販の「通販生活」も有名人の使用コメントが多く出てます。この本は消費者

の立場を徹底的に優先してますので、有名人に頼ることなく検査機関に依頼したりして

「品質」に関するストーリーを多く用意しています。

 

私がメーカーとタイアップしていた時は、「セレクトショップ2社から受注してもらう」事

をお墨付きの目標にしていました。もし百貨店でブランドを作った場合も独占販売という

手段よりも社外の有名店で(少数で良い)販売してもらう事が、できれば推薦状付きで販売

してもらう事が大事だと思います。

 

以上、4つの条件を頭の中で揉んでいただければ、ご自身の店や事業がブランドたりう

るのか3分ほどで仮組み出来ると思います。4条件の不足がある場合の埋め合わせや、一

番訴求出来る点などいったん書き出してみると整理しやすいと思います。

 

いったん書き出しさえすれば、メインのストーリーとサブストーリーの脈絡も管理できま

すで、SNSでのお題の出し方にも強弱付けやすくなると思います。これらのストーリーが

消費者に受け入れられば、つまりブランド名や個人名を覚えていただける様になります。

○○といえばそれだ!と連想して貰えば、しかも自分が気にいるだけの理由があると意味

付けられれば、友人知人にも説明しやすくなり、口コミも期待できる様になります。

 

とここまでは、ブランディングも簡単にできますよ〜という話でした。皆様が作ったブラ

ンド寿命はは3ヶ月で良いわけでないと思うので、長く競合から勝ち残っていくには別

の努力が必要になります。

 

その点についてはまた次回書きたいと思います、またよろしくお願いします。

 

 

 

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