30:「早期退職の嵐」

こんにちは、いかがお過ごしでしょうか?

 

業界大手のオンワードさんの早期退職募集は皆さんも驚かれたと思います。「そこまで来

たか。。」という感じでしょうか。アパレル業界以外で早期退職を探してみると、ちょっ

と景色が違う様子が見えてきます。

地平線に黒雲が見える

2019年早期退職募集の増加が目立つ

1月9日:アルペン 300人 若返り、構造改革

1月18:エーザイ 300人 若返り

1月31日:カシオ計算機 700人 収益改善策

2月5日:協和発酵キリン  296人 選択と集中

2月6日:鳥医薬品 400人 事業規模縮小のため

2月14日:コカコーラ 600人 コスト上昇収益改善

2月19日:富士通 2850人 構造改革

3月7日:旺文社 96人 構造改革

7月7日:早期退職が2018年の倍のペースであるとニュースが出る

8月23日:レナウン  業績低迷、2008年に続き2回目→発表後百貨店閉鎖の影響

で募集枠を拡大調整中

9月27日:キリン 5000人規模の人員再配置と希望退職(ダイヤモンドスクープ)

10月10日:セブン&アイホールディングス 閉鎖と3000人削減、構造改革

11月8日:ラピーヌ 40人 百貨店苦戦

11月14日:ファミリーマート 800人 構造改革スリム化

11月25日:LIXILグループ(28社) 50歳以上6900人対象、人数設定なし 実力主義の組織へ

11月28日:味の素 50歳以上管理職100人 選択と集中

12月6日:オンワード 350人 組織効率化

(家電や半導体は数が多いので省きました)

 

バブル崩壊後の3万人越えから長らく減少傾向でしたが、6年ぶりに1万人越えと、増えて

来ました。若手に原資をまわすというのも特徴と言えます。キリンやセブンの様に最高益

を出しているのに先行投資の様に早めに手を打つ会社が出てきたのが目新しく感じます。

その動きから察すると先行構造改革組は大嵐を予測しているのでしょうか?

 

業界ごとの問題

医薬品の様に競争激化で創薬をしなければ生き残れず、そのためスリム化して研究開発に

お金を回さなければいけないとか、システム業界の様に技術進歩でクラウドサービスに変

わってしまう。金融関係がブロックチェーン化で自分の立場が不要になってしまう。。な

ど急速な環境変化に直面してる事はあります。

 

言ってみれば今までの主力商品が陳腐化するなど製品ライフサイクルが早まってることも

ありますし、そもそも主力が1つしかない一本足打法の限界という会社もよく聞きます。

 

2019年の早期退職募集に踏み切る会社の不気味さは消費者と接点の多い商材を扱っている

会社、キリン、味の素、セブン&アイ、ファミリーマートなど業績が良いのに拠点閉鎖を

伴う構造改革に手をつけている事です。これから成長しない時代が来ると言われてますが

果たしてどうなるのでしょうか?

 

私が推測する構造改革の理由は「急速化する人口減少」だと思います。

 

九州と四国の人口が消える

ここから減少スピードが上がる

2010年から2035年の25年の間で日本の人口は1650万人減少します。現在の九州の人口

が1320万、四国が375万なので、後15年で九州と四国合わせた数だけ人が少なくなりま

す。現在はその変化の真っ只中なんです。

ちょうどグラフの真ん中から少し右の位置が現在地で、これから右下に落ちていくので

すが、今までが緩やかな変化だっただけに少し急な感じをこれから15年で感じるわけで

す。飛行機のエアポケットもわかっていても怖いもんですよね。

 

 

この消費者数の構造(若年層が少ない)と母数そのものの減少はいろんな業界に影響を

与える事は明らかです。まさにアリとキリギリス、水平線の黒雲に備えるわけです。そ

ういう時に会社が生きていくには事業を幅広く扱うのではなく狭く一点突破型に集中し

ようというのが、各社の方針説明からもわかります。

 

地方でもマンションの需要が増えているというニュースを見ました。高齢者になると

困るのが災害(雨や雪)への備え、それと利便性(病院、買い物ができる)」それが

揃う場所へ移動する動きですね。都市も地方も駅前マンションに移り住み郊外が過疎

化する流れです。実店舗は人の移動を追いかける様に統廃合するのでしょう。

 

中間層が元気を失う

また別のニュースでは(エコノミスト12/24日号)では、アベノミクスの影響を2012年と

2017年で比べてありました。国民生活基礎調査による平均所得の伸び

  • 高所得層 1192万→1275万
  • 中間層  435万→427万
  • 低所得者層125万→126万

 

中間層の一人負けです。この傾向は多数決と民主主義でいくと変わらないと思われます。

低所得者層を守れの声は強く、高所得層は株配当、金融商品運用で資産を伸ばし、中間層

は給与が伸びず税負担が重くなる構図です。

 

戦後の消費のリーダーだった中間層が生活防衛に向かう事は予測されます。よって不必要な

衝動的な買い物を抑えるでしょう。そうなると小売業も販売にコストをかける事は改めよう

とします。現在でも赤字の店舗、営業所、事業があるのかを総点検しますね、その上撤退

には現状復帰や違約金、退職金の前払いなどお金がないと出来ませんので計画を立てます。

 

一時言われた、オリンピック後の不況はこなさそうだと経済誌には予測が出ています。

オリンピックイベント後もホテルなどの建設案件も多くあるそうです。という事は表面的

には華やかな街の変化のニュースがあり、裏では同時進行でリストラが進行することにな

るのでしょう。

では、皆様はどうすれば良いのでしょう。変わるべきかこのままでいるべきか。。

そこが問題ですね!

 

「10年先も変わらない事を探す」

コンサルの立場からは、「さあ嵐が来るぞ」とばかりに煽るのも商売かもしれません

が、こういう時には原理原則に戻るのが大事だと思います。慌てないで行きましょう。

 

題名、これはジェフ・ベゾスの言葉です。Amazonを創業以来、ベゾスは一貫して顧客利

便性だけを追求してきました。ほとんどの利益を研究に再投資して来ました。皆様も「

自分にとって10年後も変わらない商売の本質はなんだ?」と胸の中に問い掛けて

見ませんか?

 

自分の得意でお客様とつながる

現在新聞連載中の「新名店100選」にお手伝いしているDaja様が載ってましたので紹介

させていただきます。おつきあいさせて頂いた25年前から手作りのディスプレイです。

お金もない道具も無いけどあるもので工夫をすると、なぜかDajaスタイルになります。

写真は6年前の旧店舗。右は仮店舗。

当時から近所で集めた花を押し花に活用して、お客様への手紙には押し花が添えられて

ます。自分がしてほしいことをしてあげるというスタンスは不変です。取材が増えSNS

の成功例の様に伝聞として伝わりますが、本質は不変ということですね。SNSで遠くの

方も知ることができる様になったということで、特別な事はされてない。

 

皆様のお会社にもその様なスタイル、理念があると思います。普通のものを普通に努力

なしに販売すれば人口減と所得格差の波に飲まれると思いますが、10年先も変わらない

スタイルがあれば大丈夫だと思います。

 

最近ではikitukeという店を気に入ってます。(東京 下高井戸)

個性的だけど手が届く価格帯の商品を、毎日インスタでコーデしてくれてます。最近

スタートした時代性としてはYouTubeでコマーシャルをアップしています。面白いです

ね〜。

こちらは映像を手作り感覚でされてますね。情熱とスタイルが伝わって来ます。

 

Daja様も自分の気に入った紅茶やお菓子を紹介されてますが、こちらも近所のレストラ

ン紹介したり地域密着の仕掛けもあり、遠方にいても出掛けたくなります。興味がひかれ

るお店にはストーリーがあります。そういう視点でいつも想像しながら「名店100選」を

見ています。

 

SNSも大事ですが、愛のないメッセージはTVでよく見る出来の悪い番宣の様で、ハート

には届かない。人は本能を信じるのでピンと直感に響かないものは情報から省いてしま

います。お客様も本能で見極めてるのでは無いでしょうか?

 

皆様のお会社がここまで商売続いているなら、本質をお持ちなのですからそれを新ため

て磨いてあげる、角度を変えて磨いていみる。それをSNSで広げてあげる、そうすれば

そこには対話があるはずです。すでにあるものが大きくなる。

 

お客さんも買ったものを着て自撮りをあげる、そこには会話や繋がりがありますよね。

お客様との繋がりが最も重要になります、一度でも切れてしまうと「ものを買わない

時代」ですから、再び繋いだりご新規で穴埋めするのは難しくなります。繋がりがあれ

ばクチコミでご新規にも来て頂けます。

 

ということで、嵐の前に本質を確認して磨きましょうという話でした。

ではまた次回

 

この世で一番大事な事は自分がどこにいるかという事ではなく、

どの方向に向かっているかという事である。

オリバー・ウエンデル・ホームズ「医師、作家」

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