62:「主婦マーケット考察」

こんにちは、いかがお過ごしでしょうか?

 

今日は「主婦マーケット」についてまとめてみました。最初にお断り致しますが、内容は独身女性の立場

を揶揄したり生き方の価値を軽んずるものではありませんし意図もございませんので、よろしくご理解願

います。

 

とはいえ軽めのテーマですので、残暑の候、涼みながら気軽に読んでいただければと思います。

 

Contents

人生100年時代に家庭収入500万を確保する

しみったれなのか、クールな進化なのか?

短い輝ける時をパアッーと照らそうと言うような華やかな消費は影を潜めつつあります。つい10年前

まではOL生活を賛美し、そのまま寿婚へとウエディング業界も参入が相次ぐ盛況だったものが、すっ

かり地味コンへと枯れてしまったようです。

 

典型的なOL像がいなくなったことで、私たちの業界も大混乱でした。アクセサリー、下着、ストッキン

グ、靴、バッグそれに雑誌も対象顧客の変化に戸惑いましたし、業績も悪化しました。

 

団塊ジュニア層が30代から40代へと移行していった00年〜10年代はまだまだ消費は陰りは出ていた

ものの元気でありました。それがすっかり今では地味婚中心です。ウーバーイーツで出前を取る行為は

00年当時の価値観で見ると、進化してクールなのかしみったれた行為なのかわかりません。

 

最近のコロナ騒動はあるのですが、一番生活に影響しているのはほぼ00年から定着した「100年デフレ」

と言われる資本主義の末期の影響かなと思うところです。デフレは一過性の様に語られ、紙幣を刷れば、

公共事業をすればもとに戻ると信じてここまで20年の道のりです。

 

デフレ前提の生活様式がこの20年でしっかりと定着した感があります。業界の「定価」は疑われ、次々

と価格破壊者が現れてきます。

 

00年当時は郊外にSCが出来まくっていたので、お値ごろ業態ブームで仕掛かりの量が増え、ある意味で

好況に沸いていた洋服業界ですが、流氷が割れて海に流される様にその頃から価格帯が足元で割れ、付加

価値に拘り高価格帯に残るか価格を下げ販売量を増やして規模を大きくするかの判断に迫られて今日があ

ります。

 

「デフレ終了まであと80年もかかるの?」と驚くところですが、人類史上参考になる例はローマ時代の

末期しか参考にならず、もし資本主義がこのまま続くのならば新たな市場が(ローマ時代の新大陸発見)

見つからないと新たな投資と収益はもたらされないので、それは素晴らしいエネルギー革命が起こるか、

月や火星の開発なのかはわかりませんが、それらが80年ぐらいで現れるのでしょう。(詳しく研究したい

方は水野和夫さんの著書をお勧めします)

一方で、資本主義が末期だとして何に移行するのか?と言う視点では「限界費用ゼロ社会」が朧げながら

形を現してきています。インターネットが00年代から普及し、今ではいろんな事を共有できる様になりま

した、教育や文化も共有できるなら生活に必要なものも共有できるでしょう?と始まったのが「シェア」

です。ウーバーの代表されるのは「使ってない自分の時間」「使ってない自家用車」「使ってない部屋」を

シェアする流れです。

00年以前の消費主導の資本主義から見ると、何としみったれた貧乏くさい発想です。私の様な昭和世代が

娘たちが選択する「地味婚」を心から喜べるかと言うと、一種の肩透かし感が拭えません。この流れで、

「自分の葬式はオンライン葬式とか思いっきり簡素にされるんだろうな」wwとあらぬ想像をしてしまい

ます。

 

しかし、視点を変えて見れば、人類が資本主義から新たな生き方を選択する岐路に今いるわけで、それは

ある種の人類史の目撃者なのですからエキサイティングな事です、私達は目撃者として民泊やウーバーイ

ーツにワクワクするわけです。

 

現在、北欧に続きドイツでベーシックインカムの実験が始まりました。一定の給付金を与えた場合それで

社会がどう変化するかの実験です。300人ほどに月15万ほど与えてそれで生活を賄ってもらう。そう言う

社会的な保証があれば、もっと人間らしく前向きに生きていけるのか?収入に左右されずに労働に喜びを

感じられるのか?を見るのだそうです。

 

物の貸し借りや、シェアをうまく活用していけば生活にかかるお金を(限界費用)をゼロに出来るのでは

ないか?すでにそれに近いのではないか?と言うのが先ほどの本に書かれています。それプラス、社会保

障費用として各自に15万程度の定額付与を与えればストレスを感じない社会になるのではないか?と実験

が開始されています。

我々は生活をしているので日々が大事なのですが、00年から20年経ち、00年当時想像で語られていた事が

現実へとモノクロがカラーに変わる様に色がつき始めています。ドイツの実験はまさしくそうですし、錦織

選手がウーバーイーツの CMに出ているのはそう言う事です。

 

興味がある人はもっと深く知れば良くて、そうでない方も商売をしているならば捉えておくべきは、我々は

海に流された流氷に乗っている様な物で、昭和や平成世代に比べ足元自体が変化の上に乗っていると言う事

です。90年代の様なまとまりのある、動かない獲物に矢を放つ様なマーケティングとは事情が違うと思って

おくべきでしょう。変化ありきの心構えが必要です。

 

ロングランに備えて装備は軽くする

90年代から石油エネルギーの争奪戦になり、物の製造価格に中にエネルギーコストが増大しました。そのし

わ寄せが労働者の賃金に来ており、成果主義の短期評価とともに、長く会社に貢献しただけでは給与の保証

は無くなりつつあります。

 

これらも、消費マーケットと同様に流れる流氷の世界なので、どこでどう変化しても割れ目に落ちれば”はい、

それまでよ”です。企業は競争の激化が続いています。野球選手が国内スーパースターの立場からメジャーのス

ターに成れれば手にする金額は桁が上がります。トップに行けば得る金額の桁が変わるので「勝者総取りの時

代」となっていますし、皆国境を跨いだメジャーリーグを目指します。

 

原理は、デフレと同じなのですが世界平和が根底にあると、世界中で競争する事になり、そうすると競争から

価格の低下競争からデフレになり、勝者総取りが生まれる、それはローマ時代がそうだったと言うのが100年

デフレ説です。(与太話にも聞こえるかも知れませんが、下の本も東洋経済が選ぶベストセラーに選ばれてます。

00年当時は大袈裟に聞こえたものがこの20年でリアルに感じ始めたのです)

 

ともあれ、世界競争をしている半導体や家電、製薬、航空などの大企業では競争激化が進み、それらの会社を

筆頭に早期退職ニュースが数多く出てきています。社会変化が激しく社内変革だけでは追いつかない。また会社

が扱う商材の需要がなくなれば存続はできません。アパレルがそうなりつつあります。

 

従業員の立場からすると、昭和視点であれば退職勧告は負けのイメージですが、令和では退職してフリーになる

事をポジティブに見れば「フリーエージェント世界」の到来と言え、しみったれがクールに見えてしまうのと同

様な時代変化とも言えましょう。

 

前置きが思いっきり長くなりましたが、これは私が悪いのではなくてややこしい時代変化のせいだと思って

下さい。ww でも、これを前提にしてるかどうかでマーケティングの会話は変わってくると思うのです。

 

賢く生きる

なんやかんやで世界変化は勤め人の収入に影響してきます。百貨店マンが貰っていた年収1千万はもう過去で

、買った家が値上がりしてくれて悠々自適の土地神話も過去です。ですので若いカップルの人生設計は父や兄

の生活様式も参考にできないのです。まずは共働きで世帯年収500万をキープしなければいけません、その目

的のために、もはや夫婦間に上下関係はなくパートナーで戦友です。

 

その様なことに加え人生100年へと「長寿」その未知なる世界が迫ってきており、現在の40代はその最初の世代

になります。自分自身も100歳になる可能性があり、子供は確実に110近くまで人生が続きます。ひとえに生命延

長の研究成果が飛躍的に(グラフで急角度に)伸びているからです。そんな長いマラソンに重い家財は必要ありま

せん。それよりも家族構成、経済変化に対応できる純軟性が必要になるでしょう。

 

こうなっていくと、流氷上で賢く生きることを楽しく捉えないとやっていけませんww。昭和世代は同期

入社が100人単位でいて、入社後に競わされて勝ち残っていく価値観でしたが、流氷世代ではそんな価値

観は無意味になります。スカッとするために昭和世代が水戸黄門を見て平成世代が半沢直樹の見て自分の

正義感を確認します「そうだよ、御天道様は見てる!」w、令和世代は何を見るのでしょうか?

 

1980年代、昭和世代の私などが社会人デビューした当時はバブル前夜で、専業主婦が世間の当たり前でした

。結婚すれば退職するのが当たり前ですが、時代は変わり現在は育休制度も整備されています。社会変化もあ

ばそれは長く働きたいと考えます。

 

80年からの40年で専業主婦と共稼ぎの比率は逆転してます。現在は7割が共稼ぎですが、夫婦ともに70近く

まで働く時代もそこまで来ていますから、共稼ぎを超えた「共サバ」(共にサバイバル時代)へと変わってき

ています。世帯年収500万あれば世間並み、700万あれば一息つけます。共稼ぎで足りなければ義理の弟も同

居して500万を目指します。

 

独身であればシェアハウス、とにかく固定費を分散させて負担する発想なので、次第に大家族へと戻ります。

オンラインなら都心に住む必要はありません。

 

しかし、ここで錦織圭CMを思い出していただきたいのですが、昭和から見れば「ルールの無い大変な時代」

ですが、令和世代からすれば早めにフリーエージェントで自由になり共稼ぎで生活費の担保もでき、クール

なシェアリングで地球にも負荷を掛けない生活をしているかも知れません。物を消費しない事が不幸せでは

無いのです。彼らの方がもっと生き生きとした暮らしを実現するかも知れません。

 

これが、今後起きる最大の商売上のミスマッチです。「消費しなくて幸せな消費者からどの様に利益を得るか

?」です。消費に価値を置かない経済が台頭してくるのです。いますぐこの秋冬の商売に悪影響をもたらす物

ではありませんが、現況のリーユース、メルカリ、フリマの流れは時代に肯定された「本流」へと変わって

くるでしょう。

 

大手アパレルや小売の新事業に中古事業が加わるのはもうすぐに迫っています。服に関わる手数料を取る役割

へと変化していきます。流通の中継基地となればフアッション商材が通過するたびに手数料が落ちてきます。

ですので、大手アパレルもそのポジション、プラットフォームへと移動しつつあります。

 

中古車のガリバーは中古車の全国取引所を投資して作りました。そのことで、中古車価格が公明正大になり

透明性が上がり流通する量が増えました。将を射るならまず馬を射よの様ですね。

 

ただ、これは怖がらせる様に言いたい訳ではありません。専門店様は常にマーケットインの立場ですから、顧

客をしっかり見てご希望を叶える方向で努力をしていれば取り残される様なことはありません。しかし、申し

ました通り、今までの様な安定したまとまった市場環境ではありません。

 

生活する人々も変化していかねばならない環境なのです。しかもそれを楽しむ。これを理解して我々は商品を

提供していけなければなりません。

 

 

 

リアル生活をYouTubeに見る

忙しいを現実で研究する

中長期の話から現実に話を戻しまして、それら流氷世代の毎日はと言いますと「忙しい」です。働きアリが

巣作りから冬場の食料まで集めてる生活です。「両親はそうで無かったのに、なんでこんなに働かなければ

いけない」と令和世代でも新世界のルールが理解できていないカップルでは日常の協力体制が組めてなかっ

たりします。

3人のお子様とラーメン屋の自営業をしてる方です、3人子育てだけでも尊敬しますが見てて面白い!

 

どうしてまあ、こんなに生活を公開できるのか?顔出しインスタグラムすら拒むスタッフが多い中で

すっぴんから脱毛までなんでも見せちゃうリアリティです。

 

途中で、旦那さんが帰宅してワイングラス持ってゲーム始めるくだりがあるのですが、コメント欄で

視聴者が「手伝え!」と応援なのか罵声なのかがすごいリアル。ユーチューバーは皆関西人?の気がしますが

寝る前の晩酌と動画タイム

あまり動画から得るものはないのですがww。とにかく激務で1日をこなして、ようやく自分の時間は

寝る前の1〜2時間。そこで好きな飲み物を作って動画を見るのがリラックスタイムの様です。

 

この時間に皆様が作ったライブ動画を見ていただくのだとすれば、一声ねぎらいの言葉でもかけ

てあげたいですよね。

ペルソナとの乖離がある

メーカーや企業側に大事なこと

ペルソナが大事と言うのは他の記事でも書いてますので参照ください。ペルソナという目標がなければ

狙いを定めず仕掛けるのですから結果は乏しいであろう事。また具体的なファン像がないのに、ファン

が自然発生する様なことはあり得ないこと。また、多数の人間が同じ目標に向かってブランディングし

てますからその目線合わせだけでもペルソナという仮説設定は有意義であるのが、すべき理由です。

 

 

もちろん、目標を描いただけですから、ペルソナを決めたから自然と売り上げが上がる訳ではありま

せん。ブランディングと営業活動が徒労に終わらない様に保護するのがその効果です。

 

それで、現在の主婦層に向けてペルソナを設計していくと、その声を拾っていくと実態とは逆の設定

になる場合があるので注意が必要だというのが、今日の記事の言わんとするところであります。

 

カフェの様なキッチン、ホテルの様なリビングに憧れるも実態は逆

ミランダ・カーに憧れるミランダ母ちゃんの動画を後ほど紹介しますが、「憧れ」がペルソナに投影さ

れます。しかし、その発想は現実が辛い、家事が辛いから気持ちは逆へ行くという物です。行動は雑務

に追われ地味な生活です。

 

だからこそ、気分だけは上げていきたいという現実と夢の”混合”がニーズになってきます。

 

理想にならないことを諦めない

ダイエットもそうですが、「現在はとどまってる状態であって、決して諦めた訳ではない」のです。一生

懸命動画の様に頑張っているのも、哀れな姿をみせたいが為ではなく、奮闘している姿に承認をもらい、

視聴者と相互に応援交換してるわけです。

 

ですので、我々もそれを「お手伝いする」姿勢が正しいアプローチになります。実務に便利なものをお勧め

し、そこに夢を加えていきます。

 

現在はインスタグラムが使えますので、「お疲れ様です」とねぎらいましょう。参観日にくたびれた姿は見

せたくないしイオンの服と被りたくない、お迎えもパッと着れるけどその辺で買った物ではないという様な

ニーズにお応えしたいものです。

 

「生活は大変だけど、しかし楽しい」

こういうネガティブになりがちな感情をポジティブに言い換えてくれるサービスが支持を受けてます。

 

求められるのはネガティブをポジティブに変えてくれるサービス

さとうさんの言葉

アメブロで子育てブログで人気のさとうさん。読んでみると評判以上に心の琴線を掴むのが上手な書き振りで

す。子育て参加者としての体験から、今は苦労が多くても思い返せば宝になる、しかも何度も思い返す宝、だ

からこの時間を大事に楽しんで決して上手にする必要はない。という様な内容です。

 

 

子育て中は、何かと「どのくらいしてあげるべきか?」の様な微妙〜な線引きで迷ったりしますが、わかりや

すい言葉で語ってもらえるとすっと腹落ちします。「うちの子だけが。。」と比べることでネガティブになり

やすいですが、そういうネガティブ発想の罠を断ち切ってくれるのがさとうさんの強みだと思います。

 

この姿勢は学べます。

 

ミランダ母ちゃん

子育てと同じく、微妙な線引きが難しいのがコーディネートだったりします。こちらの動画はスタイリスト的ア

ドバイス動画ですが、どれもわかりやすくクオリティは高いです。ご当人がプロとは名乗ってないので上から目

線でない関係で見ることができます。

 

好みが多様化してるので、商材で差別化するよりもこの様にアドバイスで買い物の価値を上げていく方が

良いことがわかります。

ある程度の年まで来れば、自分の姿は受け入れざる得ませんので、その上でどの様に見せるか?ポジティブ

になれるアドバイスは歓迎されると思います。こういうアプローチはインスタライブに持ってこいだと思い

ます。

 

皆様、手っ取り早く売り込むことしかされませんが、それで効果があるなら否定しませんが、ポジティブ・ア

ドバイザーを買って出るのも良いのではないかと思います。忙しい日常を知り、その努力を理解し、ネガティ

ヴ感解消の手伝いをしてあげる。その様なアプローチが主婦マーケットにはよろしいのではないかと思います。

 

雑感>

本当に混乱期に行動するのは関西人ばっかりの気がするのは私だけでしょうか?ハングリーというか泥臭いとい

うか、暖冬だろうがコロナだろうが行動する関西人が一番強いと思います。ほんまに

ではまた次回

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