こんにちは、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
本日は「ペルソナ」と「カスタマージャーニー」です
Contents
1、顧客志向の難しさ
人口オーナス期は大きな変化がおきます、それは「顧客志向」ですと申し上げましたが、
(人口オーナス:造語 1995年までの人口増加が販売等で効果をもたらした「人口ボーナス
期に対する逆の意味で用いられる。筆者の理解では2005年以降)
これはすでにドラッカー先生が1950年代から唱えてる事です。
企業の目的と使命を定義するとき、出発点は一つしかない。
顧客である。
- ピーター・ドラッカー -(Wikipediaより)
「顧客志向は難しくない」と思われる方は、読む必要はありませんww
何もする必要はなくそのままで十分だと思います。
それ以外の方には、多くを語らなくても
いかにバランスは崩れやすいかと言う点で理解していただけると思います。
そこで、皆様の店でもバランスを崩さないよう、カスタマージャーニーを役立てましょう。
と言うのが本日のテーマです。
2、カスタマージャーニー
説明としては下記の4点
- 顧客のブランド体験を旅に例えたものです
- 旅として”スタート”と”ゴール”があります
- カスタマージャーニーが完成すると、顧客に対応できていない”ギャップ”が見えてきます
- 顧客対応の勘所を組織やチームで共有することができます
になります。
下の図は例題で作ったカスタマージャーニーの簡易版を作って見ました
「肌荒れに困った消費者」が、薬用洗顔クリームを購入するまでの”シナリオ”です
消費者の設定「肌荒れで困っている」が起点で、ゴールが「購入」です
この例では「定期リピート購入」(サブスクリプション)までを目標にしています
「このように、購入までのシナリオにステップがある場合
それぞれのステップでどのような働きかけをしますか?
ということをチームで議論します
雑誌広告なのか、CM、店頭などでの試供品の配布、POP UPストアなど多様な施策が考えられます。
これらのアイデアを計画し、シナリオのステップごとにお客様に提供します
その場合、ペルソナのお客様の価値観を踏まえた上で、お客様の「感情」がどのように
変化するかを図の中に盛り込んで行きます
3、お客様の感情に寄り添う
仕組みとしては下のような流れになります
手がかり Clues
⇩
感情 Affect (影響する)
⇩
態度 Shape (形成する)
⇩
行動 Drive (駆り立てる)
自然と手がかりから行動へと流れていくには
- 影響
- 形成
- 駆り立てる
の3段階がお客様の「価値観」に合致してる必要があります。
合致しないと心に響くことはありません。
サービスを受ける立場を想像すればわかると思います
自分が気持ちよくサービスを受けている場面(コーヒーを注文する、ホテルに泊まるなど)
を想像するとどうでしょう?感じませんか?
いくらサービスを提供する側が頑張っても、あなたに的外れな提案ばかりするホテルに泊まる気
がするでしょうか?
あなたに提供するサービスの中心には”あなたの感情”がいなければなりません。
4、お客様の感情
<ペルソナ事例>
自分でペルソナを作るときに、ターゲットの「価値観」をまず抽出する必要があります
上の図ではすでに
・役立つ
・安心
・自分らしさ
という3つの価値が選んでありますが、これも複数の候補から選び出します
その上で、価値観を推測を広げて「お客様のストーリー」を検討し、ペルソナ像へと
つなげていきます。
最終的にはこの「価値観」が最も大事だと思います。
ここが揺らがなければ、いろんな手法やチャネルを活用する場合でも、出発点を
間違わなくて済みます。
SNSのコニュニケーションが財産なのは、顧客満足が貯まるストック型だからです。
お客様の価値観がわかっていれば、効率よく貯める事ができます。それがわかっていなけ
れば、ザルの様に数年続けても何も貯まらない状態になるでしょう。
5、商売はタッチポイントを繰り返している
この図は「タッチポイントイノベーション」とよばれるものです
(実践ペルソナマーケティング参照)
顧客と販売会社との接点は全方位的であり、顧客との関係は「それら接点の繰り返しだ」
ということがわかる図です。
大企業であればあるほど、それぞれの接点は別の部署、違う担当者が担当しています。
それぞれの担当者は良かれと思うメッセージや施策を出していると思いますが、 このように
お客様満足を中心に書き出してみれば、そのタイミングや順番など おかしい点が出てくる事
が多いのが現実です。
タッチポイントイノベーションはそのような気付きを得る事ができます。
ペルソナを作成し顧客像を共有した上で、このタッチポイントイノベーションに当てはめることで
カスタマージャーニーのステップが連想しやすくなります。
6、カジュアルに使おう
ペルソナとカスタマージャーには難しく考える必要はありません。
気軽に使うことが大事だと思います。
オーナーお独りだったり、少人数で運営されているお店では、これらの作業過程は
オーナーや店長の”頭の中”だけで行われていると思います。
少人数で考えると、偏ることがあります。
誰かの手を借りて、一度書き出して見ることをお勧めします。
下はカジュアルに書き出した例
- ターゲットを決め
- ゴールを決め
- ターゲットの価値観を想定し
- ペルソナを作成する
- タッチポイントを意識しながら
- カスタマージャーニーステップを確認
- それぞれのステップへのアクションを決める
- そして実行する
- 反応を見ながら修正、工夫する
7、きちんと作りたい
8、まとめ
「サブスクリプション」に出ていたエレキギターの”fender”社事例をまとめて見ました
カスタマージャーニー的(カスタマージャーニーを使ったとは書いてないですが)分析をすることで
・購入者の大半が初心者で
・コードを3つほど憶えた段階で脱落する
ことがわかり、その後対策につなげました
まず
・チューニングできるアプリ(1か月後は有料)を作成
反応を確認し
次に
・オンラインの教育プログラムを作成しました
ジリジリと下がる売上を前にして、なかなか腰が上がらない経営陣
顧客が、演奏習得に苦しんでいると知っても、じりさがりの中でアプリ開発に投資するのは躊躇が
あったと思います。
しかし、顧客と対話し続けることで投資開発にも成功し、オンライン教育の収益という副産物もあり、
サブスクリプション(定額制)の成功例として紹介されています。
(下図は公表されている内容をもとに作成)
あなたが「ギターを買いたいけど。。使いこなせるかな」と感じてる顧客の立場であれば、
この図を見なくとも「客の気持ちぐらい分かりそうなものだ」と販売メーカーの鈍感さに
いぶかるでしょう。
しかし、売る側から見ると、その顧客と意見が一致するところへ降りていくには一苦労です。
だって倒産間際までその決心がつかないのですから。
多くのメーカーが倒産し、小売店が廃業するアパレル業界ですが、倒産する方はうっすらと
やらなければいけない事(フェンダーが行ったこと)は気づいていたかもしれません。
しかし、それを計画し実行するのは大変なんです。何から始めればいいかもわからない。
しかしこの記事を読まれた方は分かります、ペルソナから作るんです。
ドラッカー先生の顧客目線は「目標」に置くと難しい。
大きな「結果」を頭に浮かべると、大きすぎて手が動かない。
しかし「目標」でなく「きっかけ」と考えればアイデアは次々と湧くものです、現場の人は
ことさらそうです。きっかけを与える(もちろん行動は必須ですが)、きっかけファースト。
お店の運営に役立てればと思います、ぜひカジュアルに使って見てください
今回は以上となります
最後まで見ていただきありがとうございます