38:「営業がいなくなる日」

こんにちは、いかがお過ごしでしょうか?

 

人工知能の登場で人がいらなくなると言われている職種はいくつかありますが、この業界の営業マンは

どうなるだろう?というテーマで今日は書きたいと思います。元ネタは「1年で2500人減少!製薬会社

の営業MR の仕事を奪った存在とは」です。

 

Contents

「B2Bセールスマンの死」

フォレスターリサーチ社の2015年のレポートによると下記の3パターンの営業がそれぞれ減少するそう

です。

1、受注を中心とした営業 160万人→100万人 33%減少

2、商品説明を行う営業   20%減少

3、顧客との関係を構築し商品選択をナビゲートする  15%減少

ほぼメーカーに属する営業マンは上記のタイプに含まれると思います。今3人いる営業が2人になる
というのは想像しやすいイメージです。このまま受注が減れば3人の仕事を2人でするのは自然です。
③で言っているのは大手とのパイプがあるのか?その関係は太いか?という事になるでしょう。大手
に信頼される存在であれば15%減ですから、まだ守られる存在でしょう。
営業は溶けて無くなる
上記のリンク記事はこの本の紹介記事になってますが、言っている事は単純な営業マンの存在は他の手段
に代用されて違う形に変化していくということで、営業の代表的存在であるMRを例に挙げてます。病院に
製薬会社の薬を売るのがMRです。販売の規制やルール、医学知識なども求められるので専門的な営業とし
て代表格です。そのMRですら不要になっているという話です。受注代行サイトなどが出現し、昔ながらの
営業マン経由の発注は減っているそうです。
(就活生向けのチャンネルです、話がそれましたが。。w)
何に変化しているか

MRの様な専門性のある内容を扱っている営業でも、現在ではWEBサイトにとって変わられている

そうです。(MR君)情報から転職まで総合的なサイトです。アパレル業界ですと「ポルタス」

があります。仕入れ支援サイトです。メジャーなブランドは自分で選んで仕入れるとして、意外と

困るのがアイテム補完仕入れです。

 

カットソーインナーやボトムレパートリーなどで無名ブランドで良いので買い回りように押さえてお

きたい商材を簡易に調達したいものです。単価も安い商材には出張費はかけたくないし、デイリーカ

ジュアルはクイックに追加もしたい。。となるとお気に入りが登録されたウェブサイトが便利です。

 

私のブログサイトはコンサルティング営業を目的としたものですが、もう少しデイリーニュースを加

え、お店の特徴に合わせた仕入れサイトと業界転職サイトが併合されたイメージのものがあれば、地方

小売店さまの利便性は高まるのでないでしょうか?そういうものができて来た時にじわじわと薄らいで

きたであろう「営業マンの存在価値」が砕ける時なのかもしれません。

 

変わらないと必要とされなくなる

朗報!

減る営業外いる一方で増える営業もいるそうです。それが「コンサルタント的営業」でこの人たちは

需要が増えて10%増えるそうです。言ってみれば

・顧客と自社との間にある課題、またはプロセスに関する課題を取り除ける営業です

 

上記にあげた今後減っていく3つのタイプの営業マンは「販売視点」の営業マンです。自分の個人目標

ベースに、それを達成すべく人間関係を構築しつつ(動画では魂を売ると言ってましたけどww)営業

活動を行います。

コンサルタント的営業マンはWINWINを考える視点を持ちます。コンビニエンスストアで販売されている

商材はサプライチェーンという形で生産販売されています。サプライチェーンという呉越同舟の形態は

日本人向きのチーム運営です。

 

川上の生地・付属から縫製・仕上げを経て卸倉庫から店頭配分・販売までの間に複数の業者が存在します。

通常はその業者間は買取伝票で受け渡されて行きますが、サプライチェーンでは「移動伝票」と考えます。

店頭で販売されて初めて収益化されたという認識です。収益化されるまでは共通在庫と考え、携わる業者

がともに共通在庫を抑え収益化を大きくする事に協力するのです。

 

言うなればムカデ競争と同じで、チームでゴールするには自分の手元から在庫が移動すれば完了ではなく

最後尾がゴール内に到達するまでが最終と考える形です。この発想は店頭のPOS情報を川上まで共有して

消費者需要を掘り下げて行きます。高度に修練されれば強いサプライチェーンになります。

 

蛇足ですが、先日レ○アンが公正取引委員会から下請法違反という事で記事になっていましたが。記事を

見ると、下請け先が一致団結した見事なサプライチェーンを構成しています。ただ間に買取伝票が発生して

おり、未消化の引取まで含まれているとどうしても公取に指摘されてしまう事になります。サプライチェー

ンではありますが、売れない分まで見越した原価調整されていると「定価」とは何だろう?消費者は思うで

しょう。完全に売り切った形なら良いのですが、百貨店で販売するとそれも難しいですね。

 

という具合に良いサプライチェーンが組める様に取引先と自社を構成して提言し、具体的な課題には自ら

アクションしていく営業が求められるわけです。(それ以外のもいろんな形の貢献はあるでしょう)

このサイトが得意としている「可視化」も効果的だと思います。

しかし救い様のない人に救いの言葉は似合わない

三方良し
近江商人の三方良し

その昔は店は「見世」と書き、世の中を見せ習慣や文化を広めながら商売をしていました。

例えば、数珠や線香を見せ、先祖を拝む習慣を伝え先祖に感謝する心を教えたそうです。

それにより、商品も売れ、買った人も幸せになる。その結果人の気持ちが落ち着き、世の中

が良くなり「三方良し」と言われる所以なのです。

営業というものが役に立った時代は確かにありました、売る方も買う方も忙しく中間で取り持つ人が
いれば便利でした。ただそれは旺盛な需要があった時代だったからです。この様に需要がタイトになっ
てくれば柔軟性があり変化できる仕組みが必要になって来ます。
古いままでいることは自由ですが、必要とされる機会は減りますので、紹介した本の様に書かれる事に
なります。今は出番の少ないスポーツ選手になるよりは自らのプレースタイルを変えてみるチャンスなの
かもしれません。まずはメモを普段から取り、疑問に感じることを周囲にぶつけることです、そうすれば
自ずと情報量が増えます、その上で可視化をします。

 

頑固な人は臆病な人です。可視化をして見えるものが見えてくれば自ずと行動も変わると思います。まずは

メモを取ることをお勧めすることで「それでも営業は生きていく」というメッセージに変えさせていただき

たいと思います。

 

ではまた次回

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