53:「余命半年」

こんにちは、いかがお過ごしでしょうか?

 

やっと自粛も明け、初の会食、中小メーカー様と情報交換をして来ました。

出るわ出るわで直視したくない現実が溢れています。本日書く内容は伝聞の噂話ですので割り引いて

読んでください。

 

Contents

余命半年

皆、給料が気になる

管理職半年間3割カット、ボーナスは気持ち出すパターンか、給料はだすけれどボーナスは無理とい

う会社。どちらも変わりがないと言う話は聞きません。

 

仕事はまったくしていないので、貰って良いものなのか不思議な感じがすると言っています。

 

商談ストップ

どこの小売様も仕入れはストップ指令が出ているそうで、基本的に商談はまったくないそうです。と

ある大手も10月まで仕入れストップと通達が出ているそうです。

 

この辺りは聞いていると、従来の対面型商談しか考えていないので、じれったさがあります。今まで

の商談が顔色見ながら興味ある方へ話を付け替えていくやり方なので、リモートでそれができるか不

安があるようです。

 

在庫の話

小売側はどこも在庫が気になって仕方がないようで、トップからの話は「在庫処分」に集中している

そうです。以前下請法の話を紹介しましたが、どこも恥も外聞もなくキャンセルしているそうで、と

ある大手さんの商社からの納品2000カートン未引取りというのが業界に話題になったそうです。

 

運転資金の借入

これほどの大惨事なのに千駄ヶ谷界隈でも倒産が1社も出てない、不気味な静けさだという話題も出

ました。聞いている範囲ではとりあえず9月までの借り入れをしているそうです。その段階でコロナ

が治ってなければ、その先は諦めるという事でしょうか。。

 

メーカーが千駄ヶ谷から家賃の安いところに移る(代々木上原とか)のは苦しい時に見かける固定

費削減ですが、現在は大手小売で事務所移設の動きがあるそうです。しかし、他業種でも思いの外、

リモートワークが効果を出しており、一気にフロアを小さくする動きはあるようですので、一概に

苦しくなったからとは言えません。

 

拍子抜けする購買意欲!

ルミネ再開

6月3日にルミネ再開しましたが入店待ち行列、間隔を開けるためもありますがTwitterでは多くの人

が再開を喜ぶコメントを出してました。開いてないと不便だそうです。

 

また同様にアウトレットも盛況の様子。平均的に来店があるようなので政府の10万円給付が効果を上

げているのか、もしくはルミネの顧客層の収入は痛んで無いのかもしれません。

 

商談に動きが出て来た

お通夜のように諦めていた中での店舗売り上げが出てきた事がポジティブサプライズとなりこの週末

は小売店に明るさが戻ったようです。(聞いてる範囲なので悪しからず)

 

トップから禁止されている商談も「そろそろ良いかも。。」の雰囲気は出てきたと上記のメーカーさ

んが話してました。今は営業とバイヤーはラインで会話しているので(雑談含め)、この辺りの空気

感はすぐ伝わるのですね。

 

たった3〜4日の動きで楽観はできませんが、店頭に活気が戻れば覚悟を決めた半年の時間も逆転の時

間に変わる可能性があります。そうなることを祈るのみです。

 

ただ売れてるのは値引いてますよね?

しかし、今後の展開としては何振りかまわぬセールが続くと思われるのですが、この足並みは揃うので

しょうか?6月のセールも本来なら、7月のオープンセール前の顧客シークレットセールが20日ぐら

いから始まるのが通常です。

 

どの時期にセールをするかは百貨店や駅ビルごとに決めがあるのですが、今年はどうなるのでしょうか?

在庫を消化したいアパレル側と過度な値引きは避けたい館側の話し合いの結果が待たれます。

 

在庫の問題は昨冬も暖冬で値崩れしたように、抱えてシーズンに入って在庫ロスか機会ロスかがわかると

いう仕組みですから、コロナがあろうがなかろうが経営難に陥るところは時間とともに増えていく状態で

す。

 

他の業界ではできている供給(サプライ)と需要(デマンド)が同調する(シンクロ)する仕組みがない

と安定した経営は望めません。ブランドの成長期は良いのですが、成熟期になるとどの業界でも同じ状況

に陥ります。

 

足し算は楽ですが、引き算と足し算のシーズンを両立させるのは複雑になるのです。そういう意味ではアパ

レル業界人が見たいのはコロナの終息よりもシンクロ供給を成し遂げる企業待ちなのかもしれません。

 

一息ついた先に向かうところは

ポートフォリオ経営

服の限界を感じた経営の方は多いと思います。こうなったら店は開けられないと、開けられないと無力化す

るというのをとことん感じたこの春ではないでしょか。よってこの先に向かうはポートフォリオ経営になる

だろうというのが私の予想です。

 

とりあえず洋服の比率を下げる。医療系商材や消毒・抗菌商材、サービスソフト(営業の代わりにコンサルタ

ントがいる)、または外部ブランドへの出資など。まさにワールドと丸井のしてることの後追いではあります

が、それだけ先見の明が2社にはあったということですね。

 

しばらくは、いろんな業界で安全性に配慮した物に刷新していくでしょうから、制服や小物類の特注は可能性

があるでしょう。また、「営業がいなくなる日」で書いたようにルート営業マンは不要の時代ですので問題解

決型でディマンド(需要)チェーンを活性化できる営業マンでないと生き残りは難しいでしょう。

 

 

それ以外では可能性のあるインフルエンサーへの出資や、生産面の援助などある種のコラボレーションも可能性

はあると思われます。ECが得意、生産が得意など強者連合など、こういう時には距離が縮まるので相談しやすく

なります。

 

企業も個人も兼業・副業の時代ですが、そんな時代も嗅覚と行動力のある人は頭角を表す事は歴史が証明してい

ます。令和の混乱から新たな商売が生まれてくるのかもしれません。見逃さないようにしたいです。

 

直近の噂話とデータに基づかない予想で書いている今日の内容ですが、ポートフォリオ経営に向かうのは業界の

本音にちかいところではないかなと思う次第です。

ではまた次回

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