こんにちは、いかがお過ごしでしょうか?

 

現在、業務終了後に知り合いのメーカーを訪問し、課題を聞きとりしています。

お聞きしている中で優先順位が高いのは「ブランディング」ですね。

 

 

理由

メーカーの場合>

  • OEMがあてにならない。発注自体もよめないし、条件の無理難題もある。
  • 自社発信力を強めたい。先を考えると取引軒数、引き合い自体の細りがある。
  • 自己認識の疑問。なんとなくやってきたが、なんとなくだから伸びないのでは?

 

 

小売店の場合>

  • コミュニケーション。やって欲しい事が伝わらない、採用が困難、働く姿勢の変化
  • 業務肥大化 、人は増やせない中で業務量は増えている、特にEC/SNS

 

という事で、それぞれについて少し考えてみました。

 

Contents

1、ブランディングをしたい

 

先の読めない中で、生き残るにはブランドを持ちたい。卸やOEMを考えると、目立た

ないようにしているのが良かったがこれからはブランドを表に出してEC販売もしてい

きたい。そう言う方は多いのではないでしょうか。

 

特にZOZOに先行出展された組の好調ぶりが伝わってくると、在庫を直接販売したい

、換金したいと言うメーカーさんは増えたのではないでしょうか?同じ様に通販を伸ば

したい専門店様も自社をブランドとして顧客から認知されることを望んでいると思いま

す。

 

第三者の立場で言わせていただければ、それは十分可能だと思います。まず意思を持っ

て、計画を立てステップを踏めば成し遂げられます。地方やメーカーでの成功例を知っ

ていればそれは可能だと言えます。

 

ただ錯覚があるとすれば、知らない土地の知らない方が成功している言うニュースは

突然飛び込んできますが、それは大概「一夜城の驚き」です。聞いてる方はこんな時代

に突然の成功のニュース、何が秘訣なんだ!と理由を探りに行きます。

 

しかし、成功した方に聞いたりすればわかることですが、大概時間をかけてじっくり

取り組まれてる事がある日花開いている事が多いです。信念や理念というタネに計画

と時間与えて手間を掛けて作物が実ってます。コツはお客様という太陽の方向に向け

て育ててる事でしょうか。

 

 

現在、お手伝いしている先では、ペルソナを作成中です。ペルソナからカスタマージャ

ーニーへとつないで、戦略を作成します。また時間はかかりますが、SNSで目標を決め

て進めています。3年はかかる計画です。

 

 

 

環境の変化で雑誌でメジャーデビューした上で、直営店を都心の駅ビル

に出さないといけない時代ではなくなりました。

メジャーでない分、ニッチなのですがローカルな顧客ともSNSで距離

が縮まり、小さくスタートするにはピッタリだと思います。

 

 

ただ、ニッチな存在から育っていくにはコアなファンが必要です。

それにはまず、ペルソナで濃いキャラクターを作っていくと良いでしょう。

手間に感じるかもしれませんが、手をかけて、土作りをして花を咲かせる

ようにアプローチしていきます。思ったようなコミュニティが作れたら

自信になると思います。

 

 

 

そう言う例をいずれここで紹介したいと思います。

 

 

2、コミュニケーション

コミュニケーションについては、苦労されているところがメーカーでもありますし、

販売店でもよく聞きます。仕入れやEC,荷受け作業などそれぞれが離れて働いている

時間が多いとそのような会話レスから来る情報伝達ミスや意思確認不在の症状が出て

きます。

 

社員間はもちろんですが、社長と部下のコミュニケーションが薄くなるのがよくある

症例です。中小企業向けのコンサルをされている方がよく指摘されている構図は下記の

(A)のように、社長と社員の距離が徐々に開いてしまうパターン。

 

時間と共に進行する症状です。こうなってしまうと、「どちらが話しかけるんだ。。?」

「俺が社長だ」「言われてない聞いてない」となってしまいます。感情のしこりが業績

とは違う世界に会社を飛ばせてしまいます。

 

(B)のパターンは、社長の右腕、幹部社員がいる場合です。自称幹部も含めて頼りに

なるひとは中小企業では限られた存在です(「そうです、あなたがやるしかないんです!

」)基本的に幹部の方がやるべき仕事は3つあります。

 

幹部の仕事

まずは率先して動く当事者意識が必要です。社長ではないけれども経営まで意識してく

ださい。会話レスは社長と社員の問題だと人ごとにしないこと。会社の課題は自分ごと

で考える。いずれ自分が大きくなる為に無料で修行していると思うことです。

 

なぜ売り上げが落ちるのか?なぜお客さんが来ないのか?環境・天候・経済のせいにし

ない。天候もすべて「自分のせいだ」と考えなければ未来はありません。

 

第二に、「抽象性と具体性の調整」。少し難しい表現ですが、社長というのはいろんな

ことを常に考えているわけです、給料や支払いのことから未来のことまで頭の中は時空間

を行ったり来たりします。

 

社員からすれば「具体的に何をすればいいんですか?言ってくれなきゃわからないし!」

というところですが、いろんなこと考えてる社長はわりと「抽象的」なことを言うんです

ね、理想を追いかけているので。

 

よく野球の試合で「打たれないところへ投げろ」というのはアバウトすぎますが。。w

 

ですから、幹部が通訳しないといけないんです。古くから側にいるんですから、社員や

アルバイトさんが「社長は何を考えてるかわからない」と言うときに、「そうだね、昔か

らだよ」なんて話に乗っかってはいけません。

 

 

「社長には夢がある、夢を諦めない情熱の人なんだ。それがお客さんにはわかっている

からこれだけこの店は人気がある。もちろん社長の気が回らないところもあるからそこ

は自分たち幹部が埋めていく。だけどまずは目の前のことからやっていこう」

 

と社長の抽象的な発言を具体的な指示に変換させてチームに伝えなければいけません

 

幹部の人にはそう言う役割が期待されているんです。自分が社長になる時はそういう右

腕を育てるんです。しかし、幹部(と期待されている人)が社員と同列で傍観している

ことに社長は絶望に近い失望をするわけです。

 

社長が大変な仕事なのは自分の分身を作っていかないと、苦しみが後で待っているとい

う事です。人を雇うことと育てることは違うので、生デニムの色落ちを育てるぐらいの

愛情と時間で接してもらいたい。w

 

最後の「視界と時間の調整」とは”見えてる状況”と”限られた時間”を組み合わせてチーム

に指示を出す、です。仕事は全部やってたら時間もないし、大事なことから進めなければ

いけません。もちろん人も足りない訳です。優先順位を常に考えてそれを見極めるのが幹

部に期待される仕事です。

 

店長になってから覚えるものではありません。いざ店長や課長になってしまうと、日々の

雑事や人間関係の調整でエネルギーは消耗してしまいます。そういう役を仰せつかる前に

「自分ならどうする?」という気持ちの訓練をしておくことを体験上お勧めします。

 

優先順位の見極め

これは社内全員でやった方が、車内の見える化(可視化)になりますし、コミュニケーシ

ョンの密度も向上するのでお勧めします。

 

まず「緊急なこと」

次に「重要なこと」

最後に「困難なこと」

を全員で上げていきます。箱を3つ用意します、ホップ・ステップ・ジャンプでも

短期・中期・長期でも良いです。理想的なこと、求めるゴールは3番目の箱に入れます。

短期的なこと、すぐに改善したいこと、クレームが発生していることは1番目の箱です。

 

3番目(中期的ゴール)に重きを置く社長は、ゴールに届くには手前で何をしなければ

いけないのか?と考えやるべき段取りを3ステップに落とし込みます。これはバックキャ

スティング法です。

 

目の前のことから愚直に潰し込んでいく場合は3ステップ法で、1番目の箱に入れた課題

から取り組んでいきます。往々にして、3ステップ法の人は3番目の箱を無視しがちで、

バックキャスティング法の方は1番目の箱(目の前の課題)を軽く考えがちです。

 

その弱点への穴埋めや提言が幹部には期待されます。社長の長所を生かしつつ、薄く感

じる部分へ考えを述べ、チームの人にもわかるように解説してあげてください。「誰

かの責任」ではなく皆が自分ごとで意見を出し合えれば、コミュニケーションが薄れる

ことはありません。

 

 

この3つが幹部の仕事です。

その幹部を育てるのは社長の仕事です。

 

 

3、失敗した会社では、多くの社員は、ずっと前から問題を知っている

 

 

今日の表題の言葉は「MBA問題解決の基本」(グロービス)に出ています。

 

「見極める技術:問題の萌芽に気付き、本質に絞り込む問題は予想以上に顕在化している

話し合うのが難しい

 

皆、気づいているんですね、たいがい。だけども、話し合うのが本当に難しいんですね。

多くの場合コミュニケーションが崩れているからです。

 

 

本にも書いてありますが「日本人はファクトから逃げる」。可視化という工程を抜かし

て議論だけしても、お客様そっちのけの空論になりがちです。クレームや働きにくさの

ような事実を棚卸してから始める必要があります。

 

このように考えると、問題を直視できる、話し合えるチームを作ることが重要だと言う

ことがわかります。茹でガエルにならないように、そう言うチームを作りましょう。

 

4、チームワークを作る

 

お勧めするやり方は2つ

 

全員で成績を振りかえる

  • 小さい会社であれば、週の会議をする
  • 小さいお店なら朝礼で全て共有する
  • 緊急性のあることは全て出す(終礼)
  • 重要なことは、いつ話すか決める(終礼、週次、月次)

 

参加しない人を作ってはいけないと言うことです、また議事録を残さないと定着しま

せん。何を決めたか、何を話したかぐらいのことは記録を残しましょう。また、社長だ

けが喋ってもいけないことは肝です。

 

陸上リレー型

 

仕事をつないでいくときに、やり方は2つあります。

水泳リレー型と陸上リレー型です。

水泳リレー型は、タッチされてから動きます。逆に言うと、自分のとこまで仕事が来な

いとやらない。仕事を渡す側も、自分のリズムでぽいと次の人の机に置いたりする。

要は、それぞれが自分の都合を主張し合う、仕事の受け渡しに”気配り”がないリレー型

です。

 

自分のパートが早く出来た、上手に出来た!だけでは全体のタイムはよくなりません。

このやり方だと誰かがいつもやらされている、残業している、周りは気づかない構図

になりがちなので注意すべきです。

 

 

一方、誰でも経験のある陸上リレー型は、バトンの受け渡しで調整します。

「バトンを落としては意味がない」と言う点で仕事にマッチします。個人のタイムが

劣るチームがバトン技術の巧拙で上位チームを負かすことがあるのが仕事に通じる

ところがあります。

 

一人一人の気づきも、全体のつながらないと意味がない。話し合ってこそ、チームのリズ

ムがあってこそ生きてきます。

 

 

ということで、参考になれば幸いです

ではまた次回

 

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