こんにちは、いかがお過ごしでしょうか?

(本日は在庫の話、6800文字の長文になったので全編・中編・後編に割りました)

 

8月最終週に入り、やっと気温もひと段落の兆しです。

今年(2019)の夏は、8月2週〜4週が突出して高気温でした、8月12の週が20年平均気温

(気象庁:東京地区)よりも約4℃高く、35度の大台を超えた35.2度でした。

1週だけの瞬間的な暑さでしたが、記憶に残る(7月が20年平均より低い反動もあり)異常気温

と感じたのではないでしょうか。。

その3週以降は20年平均並みに落ち着いてきたのでこれから秋の入りは、例年に近いのではな

いかと個人的には予想しています。

 

 

気温のように統計を取ると、思い込みで実はそれほどでもない事は多くあるのですがビルゲイツさん

絶賛の本「ファクトフルネス」ではそういう「思い込み」がテーマになっているそうです。

時間がない人は8分で解説してくれる動画をどうぞ

 

 

今日のテーマは「在庫」です。

企業は売り上げの追求をテーマにしていますから「在庫」という場合に頭に浮かぶのは

「過剰在庫」だったり「残在庫」が主なイメージだと思います。

 

売れ筋がもっとあれば。。というイメージの在庫

こんなに残してどうするんだよ。。という在庫

お金が寝てしまう、寝てる間に価値が下がるという在庫

 

「在庫」は色んな切り口があるので、その時々で何回か取り上げていきたいと思います。

最初にお断りしておきますが、特に特定の企業の研究内容をベースにした話ではありません。

一般に公表されている資料を基にした”まとめ”です。

もちろん私の主観によるまとめですのでご承知ください。

 

「在庫」はなぜ必要なのか

在庫がなぜ必要かというと、私の考えでは消費者を待たせないためです。

在庫がなく、売り逃がしてしまういわゆる「機会ロス」を防ぐためです。

イメージは商品補充のリードタイムにより4種に区別されます。

まず、補充が早いタイプは在庫無しでも顧客は待つことができます。

ソフトクリーム屋で、在庫から販売してもらった事はありますか?

待つ間に見て楽しむことも含まれてますが、これを注文生産と言います。

 

次に、補充の速さがやや早い場合

写真はファーストフードですが、完成在庫がないと10分程度は待つことになります。

ソフトクリームと比べてみれば、ソフトクリームは1人前ずつ作りますが、たこ焼きやは”ある程度”

まとめて作ります。”やや早い”補充リードタイムでは十分でないので多少在庫を持つということです。

 

三番目が「補充の速さと売れ行きが同程度」の場合

この場合は待ち行列が起きる可能性もありますので、それを待ち時間を減らす手立てを打ちます

・オペレーションの迅速化や訓練

・半完成品の中間在庫を持つなど

それぞれ独自の技術で売れるスピードを落とさない工夫をしていると思います。

 

四番目が補充の速さが売れ行きに間に合わない

駿足的な需要なので、事前に計画在庫を用意します

TVなど瞬間的なキャンペーンをするときは在庫を用意して行います。

見越した在庫を持つので余る事が予想されるので、より強い販促を加えたりします。

2点買うと値引きがある、30分以内に購入判断するとサービスが付くなど、消費者の

衝動買いを促す策を加えます。

 

このように消費者の待ち時間に関係して「在庫」を用意することがわかります。

消費者はどのくらい待つことができるのか?いわゆる「適時」ということです。

買いたい時にそこにあることが重要です。

 

まずは「在庫」を補充リードタイムで切り分けて考えて見ました。

次の視点は補充と予測の関係です。

 

「在庫」の予測

必要在庫が最初からわかっていれば有難い、という考え方があります。

段取りが1回で済むから、まとめて用意出来る、生産効率が高い、コストも安くなるからと発想

としては生産性に関する利便が頭に浮かびます。

 

ではそういう予測は立てられるのでしょうか?

 

予測は3つに分けることができます

❶予測しやすい

❷ある程度予測できる

❸予測不可能

 

前提として言えるのは「未来に対する予測は不可能」という事です。

ただ、それを言ってしまえば商売する人は元も子もないww。。

 

 

❶予測しやすい継続した商売、単一の商品

→継続したデーターがある

→業界のシェア率が掴めるなど大元のデーターがある

→需要が安定しているなど

 

人の”ヤマカン”が入ってもブレが一定の範囲に収まる類いの商品、商い。

どの商品にも商品ライフサイクルという盛衰のリズムがあるので、安定した需要が保証され

るケースは稀だと思いますが、データーを掴むことでうまくいくケースもあると思います。

 

❷ある程度予測できるこの辺りから怪しくなってくる(笑)

そもそも、どの水準で「予測しやすい」と言えるのかは微妙なんで、「予測しやすいものなどない」

というのも正論だと思います。とりあえずは推測の元になるデーターが”ある程度”あるという定義で

いかがでしょう?

 

とりあえず多くの商売は、ある程度予測できると”思って”発注していると思います。

外れが大きいところは立ち行かなくなるので、商売が継続しているところはブレに対する”何かしら

打ち手”があるのだと思います。

 

打ち手というのは、推測ベースの予測を途中で修正・調整できたり、川上の時点からリスク回避や

保険が効いている、または戦略自体に予測差異対策を組み込んでいるなど事前策が打たれてる事です。

 

例えば立地、ファーストフードの多くは通行客数の読める(望める)場所にしかないと思います。

理由がない限り駅から少し離れた場所で”立ち食い”そばを開店する事はないと思います。

それ以外だと、価格が柔軟。タイムセールやクーポンなどに耐えられる原価構成力があるなど。

 

そういう誤差があっても商売が続けられるのは、いざという時の「誤差の補完装置がある」モデル

だと思います。販売する”場所”を変更するアウトレットという仕組みも、補完装置”兼”価格調整です

ね。

 

 

❸予測しにくい:そもそも予測しにくいと認識している場合

この場合は入念なテストセール、マーケティング調査を行なってるでしょう。

その販売価格帯がもし高価格帯であれば購入客層も限られるでしょうから、予約制や限定品、流通量

の限定など事前に打ち手が講じられてる商売(在庫)と言えるでしょう。

中編に続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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