47:「4月雑感・リアリ〜〜?」

こんにちは、いかがお過ごしでしょうか?

 

現在も、たまに通勤の機会がありますが、駅でマスク・ゴーグル&手袋姿の方を見かける様になりま

した。完全防備して出掛ける必要があるのは、思うに持病等をお持ちの方なんだろうと察しています。

知り合いの医療関係者の方も、自身の病気と闘いながらの勤務されていますが心情は「怖くてたまら

ない、正直行きたくないが同僚も同じ気持ちなのはわかっているので、自分だけ逃げるわけにはいか

ない」と告白を聞いたことがあります。

 

毎日が戦いの先頭に立たれている方々には敬意を称したいと思います。またそういう現場で活躍されて

いる職種の一つにセラピーカウンセリングの方がいるそうです。医療科従事者が感染する以前に気持ち

のコントロール不全で体調崩す方も多いそうで、そのケアに当たっているそうです。

 

その役目は、声がけして聞き役になる事。こういう非常時には必要以上に怖がらず冷静にありたい物で

すが、それは思っているより難しい。我々の業界でも思ったより自粛が長期化する事で気持ちも萎えが

ちなのはインスタ等でコメントを見ていると感じます。「辛い時にはつらい」と気持ちを吐き出しつつ

冷静に先の事に備えて行きたいと思います。聞き役のお手伝いはできますのでお声がけください。

 

Contents

4月のニュース

今日は視点を変えて経済ニュースから。

原油価格急落

原油の先物5月限が価格急落でニュースになっています。先物市場というのは農産物や鉱物などは短期

の価格変動があると長期の時間を使って生産している生産者に大きく負担がかかるために、先物市場を

作りそこでリスクヘッジ(権利の売り買い)をすることで、安心して生産できる目的で作られました。

 

日本の大阪で世界に先駆けて江戸時代に米市場が作られたのが先物市場の歴史です。

 

株の売り買いは株券という紙の売り買いですが、現金決済なのでいちいち株券を受け取る必要はありま

せん。株が現金決済するのに対して商品取引では現物を受け取る必要があるというのがこのニュースの

ミソです。「金」の現物ならまだしも石油ですとね自宅に届いても困りますよね。

 

ニュースになった原油の場合、現物を買う権利を持っている人は期限になると、実際にオクラホマ州の

クッシングというところにタンクローリーを借りて取りに行かなければいけないそうです。そこから湾岸

の備蓄タンクに移動させるのですが、今回は備蓄設備が満杯で置き場がないので、そうなると船積みして

沖に停泊させなければいけなくなりとんでもなくお金が掛かる。そこで金を払ってでも引き取ってほしい

業者が出てきたので原油先物にマイナス価格がついたそうです。(5月期限の物)

 

産油国の事情もある中で原油価格は下がってきてるのですが(需要の急減なのに供給を止めない)、国

家予算の設定石油価格がサウジアラビアで60$、ロシアで40$の設定なので現在の20$以下は苦しい。

苦しくても価格を引き下げるほど供給するのはアメリカのシェールオイル企業を市場から退出させるため

と言われています。

 

シェールオイル(廃坑に薬剤注入してオイルを掻き出す)は中小企業が多いので資金調達を債権で調達し

てます。その債権は利回りが高いので魅了がある。例えば日本の銀行はマイナス金利で苦しい上に投資先

がない。そういう高利回りは魅力満点。思わず投資してしまう”かも”しれない。しかし原油価格急落でそ

れら中小企業が潰れてしまうとそこでリスクが表面化して騒ぎになってしまう。。

 

この原油マイナス価格のニュースにはそんな「悪夢」が含まれてるそうです。(個人の見解ですので投資

等はご自身の判断でお願いいたします。)

 

まるで風が吹いたら埃が目に入り、目が不自由になって。。猫を三味線にしてネズミが増えて桶かじって、

桶屋儲かる様な話です。一度経済のタガが外れると連鎖が起きてきます。V字回復を願いたいのですが、こ

の様なトバッチリを避けて経営するためにも世界経済の様な俯瞰した視点も持っておきたいです。私は吉

崎達彦氏の溜池通信で勉強させていただいてます。

 

相場乱高下の犠牲者談

悲劇の中、誠に不謹慎ではありますが”空耳”の名作が爆誕してますww のりさん作

 

洋服業界も「需要急落・過剰供給」という構図は同じ

我々の業界も3月4月と自粛が伸び、売り上げへの影響がが当初の5割減から6割7割と自粛地域拡大

に連れて拡大しています。石油と同じ様に物流倉庫に在庫があふれ置けない、支払うので預かって欲し

いというトラブルも聞こえてきます。

 

ZOZOのクーポンも週末は250店舗が参加して2〜3000円までは普通に出てきているのは、資金繰りの

ためにどうしても捌きたいというメーカーがいるからで、夏にかけて加速していくと思います。まさし

く原油先物と同じです。(リアリ〜?連発です)

 

 

消費者も目先は「安くなった」と思うでしょうが、想像に難くないのはこういう事を続けると「場」が

荒れます。間違いなく値段が通りにくくなるでしょう。安売りをしないでブランドを守ったところと、

セールに引きずられて、上代設定自体が一角下(3割下)に落ちる先にわかれていくと思います。

 

目先の在庫は捌かないといけないでしょうが、今後は売り上げを追う経営から利益を重視する経営へと

変わる気がします。(当たり前の話なんですが、どうしても売り上げ主義なのです。)

 

今後の世界経済回復パターン

上記の溜池通信には海外誌の予測として4つのパターンが紹介されていました。

・V型 文字通りのV字回復(抑え込めた場合)

・U型 V字の1、5倍の時間がかかる回復(押さえ込みに手間取る)

・W型 二次感染が起きる場合(年を跨いで感染と戦う)

・L字型 二次感染も起きその後も終息に手間取る、最も悪影響を与える

 

どのパターンにせよ、世界がつながっている以上自分の国だけ終息とはいかないと書かれています。

経営の立場としては「W」型の予測をお勧めします。2年の混乱と3年の経済的余波つごう5年は何らか

の影響は残ると予測流プランです。

 

商人としては損益分岐点をしっかり掴んで借り入れ(今後も新しいプランが政府から出るとして)して

足元を固めたいです。

 

雇用の問題(解雇か雇用調整助成金を頼るか)

お店によっては雇用の調整が必要になる事が考えられます。不要なら良いのですが失業保険の知識は

おさらいしておきましょう。先日、あるタクシー会社が従業員600名を解雇しましたが、タクシー給与

は固定給と歩合の組み合わせなので、歩合がまったく望めない現状では、失業保険をもらう方が手取り

が増えるので、会社都合にする為(会社都合と自己都合では7日後と3ヶ月後の違い)の解雇でした。

(影響なくなれば雇い直す)

 

失業保険の給付額は過去の賃金6ヶ月の平均なので、早めの解雇判断が周囲から評価されたニュース

でした。そういう選択肢が一つ。この話は後日談でそんなに美談ではないという展開になってます。

 

>追記 言葉のまとめが必要ですね

・リストラ:「組織の再構築のために」肩叩き、配置転換、降格等、状況説明と証明が必要

・一時解雇:レイオフとも言う、再雇用が前提、人材が流失しない、が再雇用されない場合もある

・一時帰休:雇用は維持したまま休業させる、平均賃金の6割を支給

 

今回のタクシー会社は一時解雇をしようとしたのですが、雇用保険の受給資格がないと東京労働局か

ら断られたそうです。失業給付は働く意欲があっても転職先がない場合に所得補填する仕組みであり

今回のケースは一時解雇(レイオフ)とみなされたとの事です。

 

大規模災害の場合は特例として失業給付が出る場合があるのですが、今回は家賃補助や収入半減の手当

など他の支援が発動されているのでそちらでカバーできているので、特例の対象にはならないそうです。

社長が週刊誌で攻撃されてますが、美談なのか一時帰休の会社保証を免れるためかは本人しかわからな

いですね。

 

もう一つは雇用調整助成金を使う方法。こちらもすでに行われてますが、その手間と補填の額の評判

が悪い。それを受けてより改善されると新聞には出ていますが、まだ全貌がわかりません。今の時点で

役立つ動画(8分)を付けておきますが、2週間ぐらいで状況が変化するのでこの項目はまた書き換え

ます。

 

 

新たな繋がり

デジタルの恩恵

アナログな触れ合いももちろん良いのですが、この機会にいろんな事が可能になりました。うちの

子供もPCでラインを使い画像のグループ通話をずっとしています。仕方なく使い始めた人も、商売

の為にライブ配信に取り組んだところも多いと思います。

 

コミュニケーションは量から質へ

とりあえずデジタルで繋がって良かった、とりあえず商売も継続できる。というのが現段階だと思い

ます。そこで今後の変化ですがデジタルでどこまでコミュニケーションはカバー出来るでしょうか?

そこは想像になるのですが、薄く広くに話しかけも出来るのですが、買っていただいたり相談したり

となる関係は、ある程度絞られてくるのではと考えています。

 

今まで自然体で会話してきた分の3〜5割しかカバー出来ないとすれば、幅が狭まったと言えるかもし

れません。しかしその反面、特定の方とはより深く質の良いコミュニケーションが取れるのではと私

は想像しています。

 

距離を気にせず時間を選べる会話は経験のないものです。この様に画像会話を子供の頃から友情や愛情

の交換の場で使いながら成長する世代は、もう5年もすると新たな使い方に発展させるのかもしれませ

ん。きっとそうなるでしょう。

 

そこはそれで良い世界があるのかも知れません。今の商売は良くてリアルとECの比率が8対2ですが、

今後はコミュニケーションが融合したり展開したり両者は切り離せなくなるのでしょう。全くECをし

ない百貨店の将来はアパレルメーカーが見切りをつけたから暗いのか、自ら動かないから灯りがとも

らないのか?どう考えますか?その答えは皆さんの顧客が教えてくれそうです。

 

トップ20%の顧客とはあらゆる手段でコミュニケーションを試して行きましょう。何か落ち着く方法が

見つかると思います。顧客と共に行動して行きましょう。

 

近視眼で考え込まない

一つの影響を考え込まない

よくダニが顕微鏡の何千倍UPにした恐ろしい姿の写真で説明されたりします。こんなのが布団にいるんだ

ぞ!と。メーカーはそうやって脅します。人は一つのことを考えだすと大きくその影響を感じ始めるそう

です。

 

 

これは「フォーカス・イリュージョン効果」と言いまして、特定の要素に集中するとその影響を大きく

見積もってしまうのです。私の母も一人暮らしですが、一旦寂しいと気持ちが傾くとそればかり考え込

んでしまいます。怖がりの人も同じです、健康が心配な人も考えすぎたりします。気持ちがのめり込ま

ない様にバランスを取る必要があります。

 

今のの局面では経験のない出来事が起きてますので、来店がない期間が長引いたり、家賃で困ったり考え

事のタネは尽きないでしょう。アドバイスを送るとすれば、一つの事象だけを考え込まないことです、後

ろから迫る大きな影で怯えることになります、それは判断を迷わせます。

 

とはいえ、経営をされているのですから、中期的には想定より悪くなるBプランも用意すべきです。Bプ

ランに合わせて資金繰りをしておいて、その先は顕微鏡を覗き込んでストレスを抱える様な考え方はせず

楽観的に考えましょう。

 

要するに悪い将来は少し俯瞰して見ることです。悪いことは俯瞰しながら網羅的にチェックはして、良い

ことは深く大きく喜んでいくというのが今回のアドバイスです。備えさえしておけば、あとは「本当にそ

こまで悪い話か?リアリィ?」という程度で良いと思います。

 

ということで5月の自粛解禁を期待します。ではまた次回

 

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