74:「2020年までの予測を振り返る」

こんにちは、いかがお過ごしでしょうか?

 

年末ですので振り返りをしたいと思います。今年は33号から74号まで41本記事を挙げました。

この記事の中では2020年予測に感する事は書いてませんが、コロナ自粛期間にメールマガジン

で書いた予測記事がありますので、そちらを振り返ってみたいと思います。

(メールマガジンは顔見知りの方だけに差し上げております。どこの馬の骨が書いたか分からな

い予測記事を読んでいただけるとは思わないので。。振り返りとして共有させていただきます)

 

Contents

5月時点での予測記事

5月1日の予測記事

1、予約接客

2、店舗とECの重要性が等しくなる

3、ブランディングの重要性がます

4、現物志向になる

5、リモート営業

6、コラボレーション

7、ライフスタイルインフルエンサー

8、立地戦略の変化

9、ローカル回帰

10、外注する、シェアする

11、トップ顧客の重要性を再確認

 

予測とは申しましても、4月のコロナ自粛を踏まえてのアドバイス込みの話でして、私自身ももう

5月頭の肌感は忘れてしまいましたのでそのあたりは割り引いてください。ww

 

「予約接客」などはコロナ自粛明け、足元の話です。その他、内容の補足をしますと

 

3、メーカー様直飯を含めて、発信者の立ち位置やキャラ設定などブランディングのプロセスが

必要になってくる。

 

6、インスタライブなど専門店とメーカーの連動した動きなど、新たなコラボの動きが出てくる。

 

7、服からライフスタイル事業への転換を図る企業も増えてくると思われるが、ライフスタイルは

ただ物を並べているだけでは躍動感は出てこない。使う人物像、主人公が水先案内人にならないと

リアルに感じないので、そういうインフルエンサー確保が肝になる。

 

8、家賃のかからない、オープンエアーの立地の見直し。SNSの接触回数が多ければ店舗が駅前に

ある必要もない。

 

10、店舗内の業務を棚おろしして、業務事体を外注化したり、他店とシェアしたりする見直し

のタイミングだという話。です。

 

コロナでなくともそういう傾向はあった

店舗と ECの重要性が等しくなる

これなどは、時間の問題だったと思います。2020年は知り合いのお店さんとのコミュニケーシ

ョンも限られたので、どこまで浸透しているか十分に把握出来てないのですが、知りうる限りの

売り上げが伸びたお店は店舗の減収分を超えて通販で伸ばしています。

通飯だからと言って遠方のお客様が増えてるわけでもないのです。もちろん商圏は広がるのです

があくまで近隣の顧客購入頻度が高まるのです。近隣の方が来店と通飯を使い分けてるのです。

 

度々お勧めしている中小企業の為のランチェスター戦略でも、狭い地域で1番になる戦略が効果

があると言ってます。近隣の顧客に便利な存在となるには、鮮度と情報提供SNSとその買いたい

という気持ちの受け皿であるEC販売がセットで必要なのです。

 

顔出しが嫌だ、手間を嫌うというSNSの利用を拒む小売店様はまだ多くいらっしゃる様です。

また、オーナーが ECに投資をしたが、その先のSNS運用が戦略として現場に浸透してないばか

りに今一つ結果が出ないお店様もある様です。

 

コラボレーションをする

この「もったいない」はメーカー側にもあります。

 

私も長らくメーカーサイドの営業マンとしての経験が長いので、自虐として思うのですが。そも

そも論で、商売で売り上げが届かないと、届かない分だけなんとかしようとします。その差が小

さければその穴埋め分しか考えない。

この様に世の中が大きく変わろうとしてる時も、外部の刺激を雑音とみなし思考を止める営業マ

ンは多いのではないかと思います。

 

逆に、主力のOEMの注文が途絶えて、どでかい穴が生まれた場合。こちらもフリーズしがちです

。穴が大きすぎるので、「とりあえずやれる事をする」のが無駄に見えてしまうからです。思考が

現定的で場当たり主義、しかも真似ると来るともともと茹でガエルになりやすい業界だとも思い

ます。

 

えーあくまで自虐ですのでww非難ではありません。

 

売り場が現物よりで、インスタ等の努力を始めてるのですから、行動を起こしている専門店様に

声をかけて行くのが良いと思います。伸ばしてる先があるのですからその需要に乗って行く。専

門店様は店舗の売り上げとECが同じ売り規模になって来れば在庫の奥行きに悩むのですから、そ

こに商談して行くべきだと思います。

 

二人三脚で新作を企画し、在庫をリスクし、サンプルを貸してインスタライブで成約を増やし、

顧客情報を分けて頂き、その先の企画に活かしていく。両者のコラボレーションから鮮度が生ま

れればフォロワーが増えて来ます。

 

それらが継続できればファン層が固められ、一定の先読み、ブランディングへと成長する機会を

与えてくれると私は思います。自分の欲より取引先への利他心を持ち巻き込んでいくことが求め

られます。こういう先が見えない時期は互いが手を差し伸べるチャンスです。

 

主役が脇役に降りた

予測には入れきれませんでしたが、重要な変化も起きました。

 

スーツの必要性が見直された

コロナで通勤服自体が見直されてしまいました。服にはもっと力があると信じていた所もありま

すが、現実としては「外出しない」という実利から通勤服は大打撃を受けています。

 

スーツの未来も明るい物ではありません。まず生産背景が持ち堪えられないのではないかと思い

ます。コロナ以前から特定の工場に絞られている状況でしたから。ただ今後10年ほどで団塊ジュ

ニア世代などの人口の山がことごとく定年へと向かっていく中では、やがて訪れる状況ではある

のですが。

デニムがそうですが、一旦脇役の位置に落ちると主役としての復活は厳しいと考えています。ブ

ーツもデニムもきっと復活の日が来ると待ってる業界人は多いですが、需要の個別化と人口動態

からはマスの様な受け皿、需要は現れないと個人的には考えています。

 

薄口の需要は溶けてなくなるかもしれませんが、濃口のスーツ需要は一定の規模を保つでしょう。

ただ、販売員の人件費も含め売り場を維持するのは困難になると思います。都心の1等地にある

必要性は薄れるのではないでしょうか。

 

来年以降の予測

花束の様な事業構成

特定の強いアイテムがなくなる以上、売り方としては花束の様にアイテムを束ねて販売する事に

なると思います。小さな花を束ねる、小さな事業を束ねる花束のイメージです。

服での新規事業のリスクが高い以上、既存ブランドのネームバリューで始められる「飲食、リユ

ース、ライフスタイル事業」が試されると思います。しかしどれも利幅が薄いので、本部経費、

人件費など人事的側面をグループで合わせる事が難しいと思います。

 

化粧品は利益が望めますが、継続した宣伝費の掛け方ができずに不発に終わるところが多そう

です。やはり餅屋は餅屋の「鉄則」があるので、そこまで学べるか?というハードルがあるで

しょう。

 

「本部が偉い」から現場のインフルエンサー重視に変わる

予測としましては、アパレル各社は花束的ポートフォリオ経営に合わせて本部経費の見直しを始め

る事でしょう。人海戦術からシステムへ、SaaS(ソフトウェア アズ ア サービス)と呼ばれる

定額契約でソフトウエアが自動更新されていく様なシステムで少人数で管理する事を目指します。

 

現場は、売り上げの半分がECになれば、フォロワーを多く持つ販売員の地位が上が理、評価と共に

移籍や独立、フリーランス化が始まるでしょう。契約で複数の店や組織に所属する人も出てくるで

しょう。

損したくないという消費者は自分が信用する人、信用できるコメントをベースに行動を強めるで

しょう。信用する人に生活全般のアドバイスを求める様になれば、インフルエンサーとしての活

躍がより広まる事になります。

 

馬の骨夫の根拠なき予測ですので、お気を悪くされたら申し訳ありません。ご容赦を。これ以上、

あまり書くと新年号の記事がなくなるので、今回はこの辺りで。

ではまた次回

 

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